日 時 2022年7月13日(水)10:40~12:30
学 校 名 大田区立石川台中学校
実施学年 2年生 2クラス(67名) 希望により3グループに分かれて実施
課 程 等総合的な学習の時間
実施内容職業講話
協力企業読売新聞東京本社
  教育ネットワーク事務局 石橋大祐様
株式会社ゼンショーホールディングス
人事部 人財開発課 西山春希様、岡崎 瞳様
三井住友カード株式会社
SMBCファイナンスサービス株式会社 
コンプライアンス統括部 城 徹也様

職業講話のこと

第2学年主任 大澤勇気

【読売新聞東京本社様】

 この度は、本校2学年生徒のために職業講話を行っていただき、心より感謝申し上げます。

「情報をどのように活用するべきか。」という情報リテラシーに関わる内容と、新聞記者という職種にとどまらず「働くとはどのようなことか」という働くことの意義について考えを深める貴重な時間となりました。

 本日の授業では身近な新聞という情報源を基に、多くの情報から適切に選択して読み取る方法などを学ぶことができました。何気なく目にしていた新聞も、見出しの内容や記事の配置からその重要度を把握し、必要な情報を読み取り活用していく「情報リテラシー」に関わる内容でした。生徒たちは普段、スマートフォンやタブレット、TVニュースなど多くの情報に囲まれています。しかし、その大量の情報から必要な情報を取り出して活用していくことはとても難しく、中学生にとって苦手な分野の一つでもあります。しかし、講師の先生のお話の中にあった「分からないことは質問する。自分で調べる。」という何気ない言葉にも、新聞記者として活動されてきた方の実体験に裏打ちされた言葉は、多くの生徒の心に響いていました。ある生徒はこの言葉から「質問すると同時に自分でも調べることで、その情報をさまざまな面から捉えることができ、より信憑性が出るからだと思う。」と、まさに情報リテラシーを身に付けるきっかけとなりました。また、多くの生徒たちの印象に残っていたのが「情報は発信されるだけでは価値がない。受け取る人が生かして初めて価値が出る。」というお言葉でした。今回の授業では、情報に受け身でいるのではなく、主体的に関わっていく姿勢を身に付けるきっかけとなる有意義なお話をありがとうございました。

【株式会社ゼンショーホールディングス様】

 この度は、本校2学年生徒のために職業講話を行っていただき、心より感謝申し上げます。普段の授業でも「食育」や「SDGsに関する学習」など、さまざまな場面で「食」について取り上げることも多い中「さまざま視点から物事を捉える」という切り口で生徒の興味・関心を引きつけるなど、私たち教員も引き込まれるほど興味深い内容でした。

 第1次産業、第2次産業、第3次産業の関わりとその役割について、身近な牛丼から分かりやすく学ぶことができました。それらの生産活動のすべてに企業として関わっているということに、多くの生徒が驚き、興味をもってお話を聞くことができました。

 日本にとって喫緊の課題である「食料自給率」についても、普段口にすることの多い牛肉から考えさせていただいたことで、身近な問題として捉えることができるようになり、食料自給率の生産額ベースとカロリーベースについても学ぶことができました。

 そして何より、多くの生徒たちの印象に残っていたことが「世界から飢餓と貧困をなくす。」という企業理念についてでした。生徒たちにとっては身近なすき屋やはま寿司などを運営する日本の会社が、世界規模で「食」について考えているということに圧倒され、その取り組みに興味もち、自分たちにできることを意識するきっかけになりました。

 今回の職業講話では、講師の先生方の実体験や実社会の現状を交えた授業により、生徒たちにとって大変有意義な学習となりました。本当にありがとうございました。

【三井住友カード株式会社様】

 この度は、本校2学年生徒のために職業講話を行っていただき、心より感謝申し上げます。

 生徒たちにとっては、成人年齢引き下げにより様々な変化が起こるというニュースを日々目の当たりにしています。そのような時期に「キャッシュカード」や「ローン」という、一見難しく感じてしまいがちな内容を、豊富な資料を基に分かりやすくご説明いただき、本当にありがとうございました。

 多くの中学生は「キャッシュレス」や「カード」というものを身近な存在ではないように感じています。しかし、電子マネーやQRコードによる決済など、身近な事例を分かりやすい資料とともにご説明頂いたことで、身近に捉えることができました。また、生徒にとっても興味・関心の高いクレジットカードによる買い物の仕組みを分かりやすく解説していただきありがとうございました。それによりある生徒は「クレジットカードを持つには自己管理能力を身に付け、大きな責任を伴うことを理解していなければいけない。」という、キャッシュレス社会を生きていくうえで大前提となる考え方を身に付けることができました。

 そして本日の授業では「どのような仕事に就きたいのか。」という講師の先生の投げかけから始まり「キャッシュレス社会」や「クレジットカードの役割」という職種に関わる専門的なお話、最後は「なんのために働くのか。」、「働くとはどのようなことか。」という「ライフプラン」について学ぶことができました。多くの生徒が将来の進路選択を意識し始めたこの時期に、実社会で働く職業人の方からお話が聞けたことはとても貴重な経験となりました。

生徒の感想文から(抜粋)

【講師 読売新聞東京本社 石橋大祐様】

○お話の中で最も印象的だったのは、「働くことで社会とつながる」ということでした。「働くことには答えはない」という考え方も知ることができて、とても勉強になりました。現実の社会で働いている方のお話を聞くことができて、普段の授業では学ぶことのできない貴重なことを学びました。

○石橋さんには、新聞についてだけではなく、これからどのように生きていけばいいのかを教えていただきました。物事について必ず根拠を調べ、いろいろ探って、物事を世界に発信することが新聞記者の仕事だと教わりました。しかし、これは新聞記者だけではありません。僕も、日々、好奇心をもって生きていきたいと思いました。

○私は、石橋さんから新聞記者の話してもらい、2つのことに気づきました。1つは、分からないことがあったら質問するということです。当たり前のことですが、講話でのクイズで、質問をするということの大切さが分かりました。2つ目は、情報は社会をつなげてくれるということです。情報は受信するだけでは価値がなく、受けとった人が情報を生かしてはじめて価値ができると分かりました。今回の講話を10月の職場体験で生かしていきたいです。

【講師 株式会社ゼンショーホールディングス 西山春希様、岡崎 瞳様】

○「いろいろな視点で物事を見る」ということを実際にやってみて、その同じことを他の人はどう感じているかや、そのことを解決する上で最も良い方法は何かを考えられるようになりました。また、「必要のない仕事はない」と聞いて、自分に自信を持てるようになりました。これからも、自分の役割や仕事に誇り持っていこうと思いました。

○いろいろのお話の中でとても印象的だったのは、「大切なのは、自分の仕事に誇りと責任をもつことだ」というお話でした。また、1つの方向から見るのではなく、視野を広げて、多角的に見てみることで新しい発見につながるということを知りました。会社の話だけでなく、私たちが実社会でどのように生きていくべきなのかなど、沢山のお話が聞けて、とても勉強になりました

○講師の2人の方が明るくて、聞いていて楽しかったです。スライドも見やすく工夫されていてとても見やすかったです。お話の最後の方でおっしゃっていた「世の中は誰かの何かによって成り立っている。必要のない仕事はない。自分の仕事に誇りを持つ」という言葉がとても頭に残りました。将来何かに行き詰った時は、この言葉を思い出してがんばりたいと思います。

【講師 三井住友カード株式会社 城 徹也様】

○キャッシュレス社会への実現に対する取り組みや、「前払い」、「即払い」、「後払い」の違い、種類、良さについて知ることができました。また、お話を聞く前は、クレジットカードについてあまり分からない状態でしたが、お話を聞いた後、沢山のことを知ることができました。自分が将来、クレジットカードの利用者という立場に立った時には、安全で正しく使おうと思いました。

○私は、今はお金をかせぐことができないので親からもらっています。そのため、お金の使い方がよくないところもありました。しかし、城さんのお話を聞いて、お金の使い方に気をつけていかなければならないと思いました。また、ただお金をかせぐためにだけ働くのではなく、充実した日々を送るために働くことが大切と教わったので、大人になったらそういう気持ちを持って生きていきたいと思いました。

○今回の職業講話で、私は、大人になった時のクレジットカードの正しい使い方やルールについて詳しく知ることができました。また、注意しなければならないのはクレジットカードの会社ではなく、我々(消費者)が心がけることの方が多いことが分かりました。将来クレジットカードを使う時には今回の講話を思い出して気をつけようと思います。