日  時 2018年11月5日(月)13:20~15:10
学  校  名 町田市立南中学校
実施学年 1年生 7クラス(240名)クラスごとに2企業の話を聞く
課 程 等 総合的な学習の時間
授業内容 キャリア教育
    ~社会で働く方のお話を聞く会~
協力企業 あいおいニッセイ同和損害調査株式会社
    石橋昌祐様
株式会社ゼンショーホールディングス(2クラスを分担)
   人事部 人財開発課 阪田啓太様、川平真由子様
パナソニック株式会社
   コーポレートコミュニケーション本部 CSR・社会文化部 歌川聖彦様
三井住友カード株式会社
    経営企画部 CSR室 松付秀明様
ヤマト運輸株式会社
    西東京主管支店 人事総務課 西村 希様
読売新聞東京本社
  教育ネットワーク事務局 岩本洋二様

             

「社会で働く方の話を聞く会」で学んだこと

第一学年 中屋 知子

本校の第一学年では、キャリア教育の一環として、社会で活躍されている方々のお話を聞く授業を「おやじ日本」の皆さまの協力を得て実施しました。生徒は、夏休みに「身近な方の職業調べ」インタビューを行い、2学期に発表会を行っていましたが、今回の授業では、幅広い職種の講師の方からより深いお話を聞くことができ、新たな視点から職業や進路について考える貴重な機会となりました。
どの授業の内容も大変興味深く、生徒を引きつける工夫が随所に取り入れられており、私達教員も一緒に楽しく学ばせていただきました。会社の概要や、各企業には様々な部署があり、組織としてどのような仕事をしているのか等、具体的にわかりやすく説明していただき、生徒にとって多くの驚きや新たな発見がありました。自分達の生活を支えている社会の仕組みや成り立ちを初めて意識することもできたようです。さらに、講師の皆さまの信念に基づいて働いている姿勢や、実体験に基づいた力強いメッセージは、生徒の心に強く響き、自分自身の今後の進路や学校生活の在り方について考え直すきっかけとなりました。授業の中で生徒にたくさんの「気づき」を与えてくださり、ありがとうございました。
「おやじ日本」の皆さまには、講師の先生方の確保をはじめとして、多大なるご尽力をいただきました。このような充実した内容の授業を7クラス同時に実施することは、皆さまのお力がなければ実現できませんでした。生徒、教員共々有意義な経験をさせていただけたこと、大変感謝しております。

 

生徒の感想文から(抜粋)

《講師:あいおいニッセイ同和損害調査株式会社 石橋昌祐様》

○父が家で保険の話をしているので、私も知りたいと思っていました。自動車事故のことで事故頻度が10年に1回で平均被害額が30万円ということにとても驚きました。震災などの保険でもたくさんのお金がかかっていて驚きました。仕事の上で「言葉にしたコミュニケーション」「相手の話を聞く」「自分の考えを相手が理解できるように言葉にする」ということを大切にされているのはとてもすてきだなと思いました。高校生活は中学校とレベルが違う。将来の職業は小中学生時代は夢であり、高校生以降は仕事内容が見えて現実的になる。確かにそうだなと思いました。
○今日は保険のことについていろいろと学ぶことが出来ました。もともと保険はCMで見たことがあるくらいで、保険料と保険金はどういう意味なのか、どのような時にお金が支払われるのかなど、全く知らなかったので、これからのためにも知れてよかったです。自転車の事故で小学生の人が歩行者とぶつかり裁判になったという話で、支払った金額が9500万円と聞いた時、とても驚きました。いつ何があるかわからないのでこういう時のためにも保険は入っていた方が良いのだなと思いました。保険にはどんな種類があるかなど、今回知ることができてよかったです。
○お話を聞いて、保険料がお客様が保険会社に支払うもので、保険金は保険会社がお客様に支払うものであることを初めて知りました。保険にはいろいろあって難しかったです。お話にあった『自ら考え、自ら判断し、自ら行動する』ということは、部活でも自主的に行動するということで言われています。今日の会でそのことを聞いて、「やっぱり自ら行動することはどこでも大切なことなんだな。」と思いました。これからは、何が必要かなと考えて行動していこうと思います。言葉のコミュニケーションも大切にしていこうと思います。

《講師:株式会社ゼンショーホールディングス 阪田啓太様、

《講師:株式会社ゼンショーホールディングス川平真由子様》

○今日ゼンショーホールディングスさんの話を聞いて大事なことを学ぶことができました。飲食店で働くのはただ給料をもらえるからということではなく、飢餓や貧困で苦しんでいる世界中の人を助けたいというすてきな夢の話を聞いてあこがれたし、そのために日本の外食業では1位、世界では5位というすごい業績をあげていることもすばらしいと思いました。一杯の牛丼を作るにも、具の食材をつくる農家、丼をつくる職人、店の建物を造る建築家など、「何かのために誰かが働いている」ことを知りました。阪田さんのトーク力もすごく、面白く学べて、よく頭に入りました。
○川平さんのお話を聞いた中では、「人や物事を多角的に見ることで新たな発見をすることができるはずです」という言葉が心に残っています。「新たな」という言葉が次のステップを踏むという意味もあって、すごくいいと私は思いました。もう一つは、「この世の中は誰かの何かによって成り立っています。必要のない仕事はないのです。」という言葉には、みんなの協力があるからこそ私達が今幸せに生活できているんだなと実感することができました。最後に私が今日学んだのは、新しいことに注目してみたり、誰かのために何かをするなど協力することが今の私達が幸せに生活できている理由になっているんだなと思いました。
○クイズもあってとても分かりやすく楽しい授業でした。企業のことだけでなく、私たちにこうなってほしいという願い、また、ゼンショーホールディングスの目標を聞かせてもらいました。なかでも印象に残ったのは、飢餓と貧困の話です。世界には多くの人が苦しい生活を送っていることを知り、そして、今自分がいる環境が当たり前ではないことを自覚して、恵まれた環境にいることを忘れずに過ごしたいと思いました。環境だけでなく、周りの人に感謝をしたいです。ごはんが食べられるのは当たり前のように思っていましたが、よく考えてみると色々な人が協力しないとできないことを知りました。他にも心に残る話が多々ありました。話を聞きながら、自分にできることは何かを考えることができて、とても勉強になりました。

《講師:パナソニック株式会社 歌川聖彦様

○50分という短い時間でしたが、驚いたことがありました。それは、パナソニックは「電気家電だけを作っている」のかと思っていたら、「介護用ベッドなども作っている」ということです。そして、商品が届くまでに沢山の人が協力し合っているということを聞き、やはり何かをやり遂げるためには『チームワーク』がとても大事ということを改めて感じました。お話で1番心に残ったことは「まずは挑戦!失敗しても前向きに考える」ということです。これは仕事だけでなく、日々の生活でもいえることだと思います。今回教えてもらったことを、これから生かしていきたいです。
○本日は「パナソニックについて」や「社会で大切なこと」など様々なことを教えていただき、とてもいい経験をすることができました。私にはまだこの職業に就きたいという思いはありませんが、1年ほど海外留学して日本の企業を海外に進出させたりできる職業に就きたいと思っています。そのような仕事に就く上でも歌川さんが教えてくださったことはとても大切なことだなと感じました。まだどの職業に就くかは分かりませんが、真剣に仕事に向かう、コミュニケーション力や学校生活での経験は社会でも活かせるということを心にとどめて社会に貢献していこうと思いました。
○お話していただいた中で印象に残っているのは、学んだことは確実に力になるということです。僕は勉強は大切だと思っていますが、それでも「これ、やる必要あるの?」と思うことも多々ありました。しかし今回、勉強する大切さや教科によってどのようなことが将来につながるかを具体的に見せていただいたので、勉強に意味があるのだと思えるようになりました。また、歌川さんの人生のグラフを見せてもらって、本当に人生は山あり谷ありだと思いました。その中で、前向きに行くことの大切さも分かりました。

《講師:三井住友カード株式公社 松付秀明様》

○今日のお話の中心となっていたクレジットカードは親が使っているところしか見たことがありませんが、この先、自分が大人になってクレジットカードを使うようになるときが来たら、今日のお話はとても大事になると思いました。今日のお話で私が特に印象に残ったのは、最後にあった、物事を多面的にとらえる習慣を身に付けるというお話です。物事をいろいろな方向から見て、考えることで、自分の考えが発見できて、自分らしく働いて生きていけるのだと思いました。これからも「自分らしく」を大事にしていきたいと思います。
○松村さんのお話を伺って学んだことが沢山ありました。「○○カード」というものはたくさん聞いたことがありましたが、それぞれの違いは、よく知りませんでした。でも今回、プリペイドカードとは何なのか、クレジットカードとは何なのかをよく理解することが出来ました。松村さんは30年も会社で働いているということを聞いて、とても驚きました。一つのことに一生懸命に取り組んでいる姿勢に、すごいなと感じました。ちちが 松村さんの失敗談、とても勇気をもらいました。誰にでも失敗はありますし、その失敗を周りの人がフォローしてくれることもあると思います。将来仕事に就くときは、今回お話ししてくださったことを忘れずにいたいです。
○私は、仕事は失敗することもあるけれど、いろいろなことに挑戦していくことが大切なんだと気がつきました。また、母がよくカードを使っているのを見て気になっていたので、クレジットカードの良いところ、悪いところが分かり、いい勉強になりました。クレジットカードは18歳から使えるから、18歳になったら生活の中で活用していきたいと思いました。今日学んだことは、今後の生活がよりよくなるように活かしてがんばっていきたいです。今回このようなとても良い時間があり、おかげで夢に近づけたような気がしました。

 

《講師:ヤマト運輸株式 西村 希様、若井田明子 様》

○「ヤマト運輸株式会社」について知ったことがたくさんあります。その中でも、ビデオで見た配達員の方の仕事内容に驚きました。荷物は家→宅急便センター→ベース→ベース→宅急便センター→家の順で運ばれますが、次の日に届けられるように夜中もずっと運転しているのは、とても大変だと思いました。こんな大変なお仕事ですが、苦労するからこそ「喜び」が大きいとおっしゃっていて、とても素敵だと思いました。「学ぶことが出来るのは今だけ。2度と得られない時間、今を大切に。」というメッセージをいただき、とても納得できたし、これからの生活でもその言葉を忘れずに、たくさんのことに取り組みたいです。
○今日はたくさんのことを教えていただきました。ヤマト運輸さんが企業全体で0.2%位しか迎えられない100周年を迎えるということで、本当にすごいなと思いました。ヤマト運輸さんが有名なのは知っていましたが、社員が17万人もいて宅急便センターが6824もあるのにはとてもおどろきました。正直こんなにすごい会社とは知りませんでした。西村さんが言っていた「苦労するからこそ喜びも大きい。誰かの喜びは自分の喜び」という言葉がとても印象に残っています。最後に見た感動体験ムービーはすごく感動し、画面を読みながら泣きそうになりました。
○ヤマト運輸の宅急便が荷物を届ける仕事ということは知っていたけど、届く前にベースやセンターなどいろいろな場所に行っていることははじめて知りました。ほかにも宅急便ができる前に長い歴史があることや、多くの社員がいて人々の生活になくてはならない仕事をしていることを知りました。学ぶことができるのは今だけと聞いて、中学校では受験に向けて今からしっかり勉強し、分からないとこを分からないままにしないよう、学校生活を送っていきたいと思います。

《講師:読売新聞東京本社 岩木洋二様》

○お話を聞いて、新聞記者は「判断」の仕事で、他の職業と比べて達成感の質が違うことがわかりました。自分が新聞記者の仕事を聞いて心に残ったことは、世の中の半歩先を見て取材をし、記事をつくること、みんなが知らないことを報道し、みんなと違う見方をすることです。このようにみんなと違う見方をするというのは、周りの人たちに惑わされずに、自分の意見を主張できるような人でないと出来ない仕事だなと思いました。新聞記者は取材をし、記事を作るなど仕事が大変なことは分かっていたけれど、今回の説明で、想像以上に大変な仕事だとわかりました。新聞記者の方々が作ってくださった新聞を読んで、もっと社会のことが知りたいと思いました。とても楽しかったです。
○私は、新聞記者が入社するとすぐ地方の支社に行くことを知らなくて、経験を積んでから本社に入るのかなと思いました。また「記者の仕事は社会の動き常に追いかけ、世の中の半歩先をとる」と言われたとき、奥が深い言葉だと感じました。新聞記者は拘束時間が長い、被害者などのつらいと分かっている人にもインタビューしなくてはいけないというデメリットもありますが、自由度が高い、成果が分かりやすい、年功序列ではないなどのメリットもたくさんある、大変だけどその分達成感ややりがいを感じられる仕事だということが分かりました。
○お話を聞く前の私の新聞記者のイメージは、ずっと走り回って話を聞いたり、パソコンでひたすら文字を打って新聞を作っているイメージで、大変なことしかしていないと思っていました。しかし岩本さんは、歴史の現場に立ち会うことが楽しみとおっしゃっていました。記者は、大変なことをし、その中で楽しみを味わっていることがすごいと思いました。自分が書いた記事が新聞にのったら成果が分かりやすいということ、成果がすぐに分かればがんばったということが分かってこれからもがんばっていこうと思えるから、新聞記者の仕事は私の性格に合っているかなと思いました。