日  時 2022年6月22日(水)11:45~12:35
学  校  名 目黒区立大鳥中学校
実施学年 2年生 5クラス(166名) 合同で実施
課 程 等総合的な学習の時間
実施内容 「企業の方の講話を聴く会」~職場体験のひとつとして~
協力企業 読売新聞東京本社
  教育ネットワーク事務局 石橋大祐様

「働く」とはどういうことか

第2学年 進路担当 松井愛城隼

  先日は、本校の第2学年職業体験学習の一環として、ご講話をいただきありがとうございました。

 「働く」とはどういうことなのか、読売新聞東京本社の石橋様の実体験を交えながらの講話を熱心にメモを取っている生徒たち姿が印象的でした。事後学習のプレゼンテーションアプリを使っての発表では、今回の講話について発表している生徒が多く、生徒たちの心に残っているのを感じました。

 講話の中では「情報」という言葉がキーワードだったと思います。今、中学生のほとんどがスマホやタブレットの情報端末を持ち、SNSなどで様々な情報を得ています。ただ、その「情報」が正しい情報なのか誤った情報なのかを考えることは少ないと思います。新聞記者は正しい情報を出すために1年間も調べるという話は、生徒たちにとってこれからの「情報」の捉え方を変える話でした。

 中学2年生は勉強や将来について悩む時期でもあります。様々な方の講話をいただきたいところですが、昨今のご時世で思うようにできていないのが現状です。その中での、石橋様からの講話はとても貴重な時間でした。限られた時間ではありましたが、石橋様の話の進め方は生徒も教員も引きつけられ、私自身見習わなければならないと感じました。

 この度はありがとうございました。

生徒の感想文から(抜粋)

○私は、働くということはお金をもらうだけでなくどのようにして社会に関わっていくのかが大切という言葉にとても感激しました。私にはまだ将来の夢はないのですが、どのようにすれば社会と関わりあえるか、どのようにして社会を知っていけばよいのか、将来とても大切になる言葉をもらうことができました。これをふまえ私は、自分がどのような人なのか、何がむいているのかなど、自分について沢山研究して、そこからどのようにしたら自分の能力を生かせる職業で社会に関われるかを考えていこうと思います。また、社会に関わっていくには社会について知る必要もあるのでニュースを見たり新聞を読んだりして、石橋様の言葉を胸に、社会のことを沢山勉強しようと思います。

○「働くことは社会につながること」という言葉がとても心に響きました。私は今まで仕事自体を深く考えたことがなく、ただぼんやりと「大人=働く」とだけ思っていました。しかし石橋さんの話を聞いて、大人になったから仕事をするのではなく、「なりたい自分に近づくため」や「夢を叶えるため」など、様々な理由から働き、結果、社会とつながることができているのだと学びました。これからは「まだ子供だから」と他人事になるのではなく、将来の仕事の選択肢をふやすことができるように、よりいっそう勉強に励みたいと思います。本日は、自分の進路を考える貴重な時間になりました。

○今日、職業についての話を聞きましたが、話を聞いて僕は、取材をするときに大切なことは質問することだと分かりました。「質問」は普段の生活でも生かせるので生かしていきたいし、石橋さんの記者の仕事についての「化石」の話では、記事にするのに約1年かけたと聞きました。お話から、僕は、うそと思い込みで書かず正確な情報を発信することの重要性を知りました。そして、情報は何かを判断するために集めるものであり、調べて答えを見つける情報は情報として必要ないということも知ることができました。そして、働くうえで大切なことは、社会とつながっているということ、答えは1つではないということ、ニュースは答えに近づく手がかりになるという3つのことだとも分かりました。これからは、関心がなくてもどんどん自分の知識にして、今日学んだことをこれから生かしていこうと思います。

○私は将来のことが決まっていません。何を基準とし、何を目的として夢を決めたらいいのかが分かりませんでした。しかし、この講話で、働くことが「なりたい自分になる」ということが分かりました。人それぞれ働く目的が違うとは思いますが、私はとても納得しました。また、新聞をつくることがどれだけ大変で、どれだけ大切なことなのかを実感しました。とても身近なものへの見方が変わったような気がします。私は今回の講話を通して、仕事について真剣に考えてみようと思いました。お金をかせぐだけが仕事ではなく、「大変だけどやりがいのある仕事」を見つけたいです。

○私は今までの進路学習では将来のことが漠然としていて、どんな職業があるかを学んでも、実際に自分がどれをやりたいか、給料の良さで仕事を選ぶべきかやりがいで選ぶべきかすら分かりませんでした。ですが、今回の講演を経て、どんな職業に就いても結局はやりがいや楽しさ、大変さがあるので、自分がその時「やりたい!」と思った仕事に就けばよいということを学びました。また、周りにどんな情報があっても、それらを基に判断するのは自分、その責任を負うのも自分なので、嘘か本当かすらわからない周りの情報に埋もれて後で後悔してしまうような、自分らしくない判断をしないように、本当のことを見抜く目と努力を身につけていきたいと思います。これから私はきっと色んな困難に直面すると思います。それだけに、今回の講演で学んだ「情報を確かめる目」を養っていきたいです。