日  時2021年7月10日(土)8:45~10:25
学  校  名目黒区立大鳥中学校
実施学年1年生 5クラス(164名)合同(1時間目のみ)
2年生 5クラス(175名)クラス毎に実施
課 程 等総合的な学習の時間
実施内容進路を考える日「職業講話」
協力企業1年生 株式会社ゼンショーホールディングス
      人事部 人材開発課 辻田功暉様、関 礁平様
2年生 読売新聞東京本社
     教育ネットワーク事務局 石橋大祐様
    日本アイ・ビー・エム株式会社 
     エンタープライズ事業本部 製造事業部 
     インダストリアル プロダクツ営業本部 袴田 淳様
    三井住友カード株式会社
     経営企画部 サステナビリティ推進室 松村秀明様
    アマゾン・ウェブサービス・ジャパン株式会社 
     金融事業統括本部 
     アライアンス推進営業部 松川将士様   
    株式会社三井住友銀行
     経営企画部 サステナビリティ推進室 竹田達哉様

進路を考える日「職業講話」で学んだこと

第1学年

 進路担当 石田由香利

 先日は、お忙しいところ本校第1学年の職業講演会においてご講演くださいまして誠にありがとうございました。限られた短い時間ではございましたが、講師の方々の話の進め方や内容に、生徒たちは引きつけられ貴重な学びの時間になりました。

 まず講師の方が自己紹介をされて、講師の方ご自身がどんな思いで仕事に就かれたのかということ、また、牛丼ができるまでに必要な仕事や牛丼の食材の自給率についての生徒への問いかけ、ハンガーマップの説明など、生徒の感想文からも興味・関心をもってお話を聞くことができたということがわかります。

 また、生徒たちは、ゼンショーホールディングスという会社は、すき家などの外食産業だけの会社ではなく、『世界から飢餓と貧困を撲滅する』という会社の企業理念があり、様々なことに取り組んでいらっしゃることに気づかされたようです。

私たち教員は、学校以外のことについては知らないことがたくさんありますから、教えることが難しいものです。講演会でのお話を聞いて学んだことが、生徒にとっては視野が広がるきっかけとなり、今後の進路を考えるときに活かされると思います。誠にありがとうございました。

1学年副担任 浅沼一斗

 この度は、生徒たちのために講演をしてくださり誠にありがとうございました。生徒たちが働くとはどういうことなのか、なぜ働くのかを深く考える貴重な時間となりました。また、私たちが当たり前のようにとっている食事についても沢山の人が関わり、働いているのだと生徒たちも実感することができたと思います。特に「世の中は『誰か』の『何か』によって成り立っている」「必要のない仕事はない」という言葉が生徒たちに強く響いておりました。そして、ゼンショーホールディングスさんの企業理念を聞いて、信念をもって働くことの大切さを感じていたと思います。

 私が講演を聞かせていただいて一番感銘を受けたことは、辻田様、関様の話術でした。冒頭には生徒の緊張をほぐすために、ご自身を身近に感じさせるトークがあり、続いて頭を柔軟にする問題など生徒の興味を引く要素が所々にちりばめてありました。今後の授業の参考にさせていただきたいと思いました。本当にありがとうございました。

第2学年                       

進路担当 細井絵奈

先日は、本校のキャリア教育「未来教育」でのご講話をいただき、ありがとうございました。本校の希望である5社様に快くご尽力いただきましたこと、重ねてお礼申し上げます。

 昨今のご時世で、教育現場においてもなかなか実践的な活動ができず、制限を受けています。その中、生徒たちの「働くこと」について学ぶことで、企業の方から講話を聞けたことは、生徒たちにとって何よりの経験となりました。9教科を勉強する意義、働くとはどういうことかなど、己を見つめて将来を考えることにつながりました。

 企業の方からお話を聞いている間、姿勢を崩さず聞いている生徒が多く、主要5教科では得られないこと、気づかされたことがあったのだと思います。また、メモをしながら話を聞いている姿は、自分たちのためになるという意識が働いたからだと感じました。学校の先生から言われていることが、企業の方からの話でも同じことだ、と理解した生徒もおりました。

また、なぜ勉強をしなければいけないのか、悩む年頃でもあります。そのような時に第三者からの言葉は、目標となります。今回も生徒たちの心に深く刻まれたようです。振り返りシートでは、多くの生徒が企業の方からの言葉が印象に残り、励みになったと書いています。

このように、プラスに働くことが多く、将来について悩んでいた生徒のこれからの道が照らされ、少し明るくなったと思っております。

生徒の感想文から(抜粋)

第1学年

《講師》株式会社ゼンショーホールディングス  辻田功暉様 関 礁平様

○私自身、やってみたい職業があるということもあり、他の仕事にあまり興味を持っていなかったが、二人のお話を聞いて、世の中は誰かの何かによって成り立っており、必要のない仕事はないということを知り、自分がなりたいと思っている職業以外のこともいろいろ考えていきたいなと感じることができました。

牛丼一杯にも沢山の人々の努力と沢山の人々の気持ちがこもっているんだなとすごく感じ、私が考えている「当たり前」は誰かのおかげで成り立っているものであり、決して「当たり前」ではないということを今回のお話で感じ、心に残りました。

私が今回の講演で一番印象的だったのは「自分の力を使える人になる」という言葉です。何をするにも、自分の力を最大限に活用できるようになりたい。そう思わせてもらえた講演でした。本当にありがとうございました。

○今回の講演を通して、私は仕事が何のために存在するのかを知りました。この講演前までは、「大人が仕事をするのはお金を得るため」とばかり思っていました。でも、実際は、「自分ではない誰かや何かのため」ということを学びました。そして、自分がここにいられるのは、私の知らない誰かが一生懸命仕事をしているからだということに気付かされました。私は今のところ明確に就きたい職業は決まっていません。ただ「他人のために社会のために」働ける仕事に就きたいとは以前から思っていたので、「もう中学生なんだからそろそろ決めなきゃ。人のためになるなれる仕事を考えなきゃ!」と思っていました。けれど、今回のお話を聞いて、「そんなに焦る必要はないよ。どんな仕事でもめぐりあって誰かのためになれるから、色んなことを体験し、ゆっくり考えることが大切なんだよ」といわれた気がして、すごく安心しました。と同時に、スライドに写っていた世界の飢餓や貧困の問題を見て、私が大人になったら向き合うことになる課題がどれほど大きいものかを知ることができました。これらの課題を解決するためには、学校で多くのことを学んで、自分にできることをよく知ることが大切だと思いました。

○今回の講演を聞いて特に心に残ったのは「世の中は誰かの何かによって成り立っている」という言葉でした。今まで僕は、仕事というのは働くことによって対価をもらい、自分が生きるためという認識でした。しかし、それが同時に誰かの役にたっているというお話をいただいて、僕の中の仕事のイメージが180°変わったように感じました。また、「必要のない仕事はない」という言葉も、どんなにつまらない役に立たないと思っていた仕事でも必ずこの広い世の中のどこかで役にたつものだと考えることができました。そして、係のように皆が協力し、分担して作業をすることで、効率がよいだけでなく、気持ちが一つになって、よりよい会社、社会をつくっていけるのだと感じました。今回の話にあったこれらのことをいかして今の係にも誇りを持ち一生懸命に取り組んでいきたいと思います。

第2学年 

《講師》読売新聞東京本社 石橋大祐様

《講師》日本アイ・ビー・エム株式会社 袴田 淳様

《講師》三井住友カード株式会社 松村秀明様

《講師》アマゾン・ウェブサービス・ジャパン株式会社 松川将士様

《講師》株式会社三井住友銀行 竹田達哉様

○自分の進路を決めるうえで、社会を知ることはとても大切だと分かった。たくさんの情報がある中で、それが本当の情報なのか、嘘の情報なのかを見分け確かめる力をつけていきたい。また、仕事は誰かのことを思ってすることだと思った。自分が仕事をするようになったとき、直接誰かの役に立つ仕事、自分の力を生かせたり自分が成長する仕事につきたいと思った。

○企業の方の話を聞いて、進路とは学校という枠だけに限らないと強く思いました。また、「働く」とは、“なりたい自分になる”ことがゴールになると聞いたときに、これからやりたい事、ホンキで打ち込める何かを探しながら、なりたい自分とは何なのかまとめていきたいと感じました。今働いている大人2人の話を聞いただけでも色々な人がいることに触れ、より社会に近づいていることを実感しました。それぞれの人の考えを忘れず、なりたい自分になれる職業に就けるようにしたいと思いました。

○2社の方の話を聞いて、どちらも未来についてのことを教えてくださって、今自分が考えたり思っている仕事じゃなくてもっと世界観を広くして見るとまだ自分にできる仕事がたくさんあるなと思いました。自分がやりたいことだけじゃなくて相手の気持ちだったり、相手の社会性をいかせるようにするにはどうすればいいんだろうと考えることができました。まだ夢が決まっていませんが、目標としては、「影響を与える人になる」にまた一歩前進したんじゃないかと思いました。

○グローバル化が進む今、英語がとても大切だと分かりました。それプラス、英語の勉強もふくみ、自分のやりたい、なりたいもの・ことに向かって、「自分で努力する」ということが大事だと感じました。このようなことは日々の積重ねでできることなので、社会に出る前に完ぺきにしたいです!!

○私は、どんな企業にも色々なスキルなどを持った人たちが協力して働いていると知り、同じ会社の中でも違うものを開発したりするのはおもしろいと思いました。今から色々なことを学んで将来の幅をもっと広くしていきたいと思いました。なので、今までがんばっていたことも続け、今までニガテでやる気が起きなかったことにも積極的に取り組んでいきたいと思います。

○私はこれから進路についてたくさん悩むと思いますが、自分が何のために何をやりたいのかを、より明確にしていきたいと思いました。これからどんどん「便利」に変わっていく未来で、自分の仕事をするやりがいや目標を達成させるために努力する姿勢を大切にしていけるような人になれたらいいなと思いました。

○自分には、夢を叶えられる自信がありませんでした。しかし、今日二人の社会人の方々のお話しを聞いているなかで共通点があることに気付きました。それは今でも夢を追っているということです。私は大人になって会社に勤めたらそのまま夢もあきらめて、何も変わらない毎日を淡々と過ごすだけなんだろうなと思っていました。でも、夢を常に追っていればそんな毎日も変わる気がしました。それに、まだ夢を叶えられる可能性があると気付くことができたので、もう少し自分を信じて、夢に向かって努力してみようと思います。本当にありがとうございました。