日  時 2019年9月28日(土)10:45~12:35
学  校  名 目黒区立東山中学校
実施学年 2年生3クラス・3年生4クラス(250名)クラス毎に2社の話を聞く
課 程 等 総合的な学習の時間
授業内容 キャリア教育「生き方教室」
協力企業 松川将士様(日本アイ・ビー・エム株式会社所属)
  株式会社エフエム東京
  営業局 営業推進部 CMルーム 荻原 務様
  株式会社三井住友銀行
  渋谷駅前支店 清水 卓様、道山正彰様、小木曽芳直様
  株式会社ゼンショーホールディングス
  人事部 人財開発課 川平真由子様、江良拓哉様
  三井住友カード株式会社
  経営企画部  松村秀明様
  ヤマト運輸株式会社
  南東京主管支店 人事総務課 紅林冴佳様
  クリフォードチャンス法律事務所
  東 由梨様

 





「生き方教室」の感想

《講師:松川将士様 日本アイ・ビー・エム株式会社所属》

2年B組担任 山口 沙織

本日はお忙しい中、本校の生徒のために貴重なお話をしていただき、誠にありがとうございました。AIについてのお話で、最初に映像でAIと人間との会話を見て今後の可能性とAIの活用方法を学ぶことができました。生徒たちはとても興味をもち、AIについて質問をしたり、アイディアを出したりと取り組むことができていました。AIが東大受験には合格できていない現状や、AIを動かすときにはかなりの電力を必要とするということを聞き、生徒たちは驚きながらも、人間とAIの違いに自分なりの意見をもったようでした。
1960年ごろからAIの研究が始まり、現在、そして2050年ごろには人間をこえるのではないかという予想までを聞き、私自身壮大な研究の成果が今出ているのだなと感じることができました。生徒だけでなく、私自身も学ぶことが多かった講話でした。本当にありがとうございました。

2年C組担任 前田 知子

 AI世界の歩き方という演題でのお話はとても興味深く、また考えさせられる内容でした。アイ・ビー・エム社のトルネード対応の映像ではAIが情報を集め整理し意思決定を支援するもので、AIの提案を最終的に人間が決定することで解決していく様子が描かれていてそれぞれの役割が分かりやすかったです。

AIというと、多くの生徒が考えていたように、レジや受付などそれまで人がしていた仕事をどんどん担うようになり、私たち人間の仕事を奪っていくようなものだと私も思っていました。しかしAIはデータを収集し分析する統計や確率などは得意としているが、感情的な文章の理解や数学の問題文の理解、そしてスポーツなど苦手なこともあるというお話を聞き、人間には人間、AIにはAIの役割がそれぞれあるのだなと思いました。

 またAIが大学入学試験に挑むと合格できる大学もあるという話は興味深かったです。しかし東京大学の入学試験はAIには難しく、それは質問の内容の理解ができないからだということは意外でした。

AIは教えることは人間よりも得意だが成長のサポートはできないので教師になれないということ、またAIが苦手で人間が得意なことを伸ばしていくとよいということをお話しいただいたので、私自身も自分自身の仕事にしっかり向き合い、生徒とともに成長していけるよう頑張っていきたいと思います。

生徒の感想文から(抜粋)

○AIという言葉に今まで怖いイメージを持っていましたが、今回の講話を受けて、考え方が大きく変わりました。これからどんどんテクノロジーが進めば、人間が必要でなくなってしまうと思っていましたが、人間にしかできないこともたくさんあることが分かりました。AIは人間が与えた情報をそのまま受けとるので、必ず正確な情報を与え、正しく人工知能と向き合い、有効に利用していくことが大切だと知ることもできました。AIと人間のどちらが上とか下とかということではなく、AIが分析し、人間が判断するという形で助け合っていくことで、世界が進歩していくことを学びました。

○僕はAIについてあまり考えたことはないのですが、今日の話を聞いて、少し興味をもちました。AIがこれからどんどん学習していき、人間よりもできることが増えるのに対してやはり少し抵抗があります。僕が大人になった時、職業はどのように変化し、産業や農業はどのように進化しているのだろうかと気になる反面、自分が就ける職業がどんどん減少していくことには恐怖も感じます。しかし、AI化が進んでいく中、どのようにしてAIを上手く利用し、より快適な社会をつくっていくかを考えることも大切だと感じました。なので、まずは自分の進路をはっきりさせ、そこからどんどん未来を広げていきたいです。

○私は普段、インターネットも使わず、AIのことについてもあまり知りませんでした。AIに直接関わったことがあまりなかったので、「将来、人間を超えてしまうような怖いもの」というイメージが強くありました。なので、今回のお話を聞いて、AIはどのようなものか、AIが進化することのメリットについて知ることができ、とてもよかったです。芸術は人間にしか表現できないと思っていましたが、そういうわけでもないと知り、技術の進歩を感じました。AIが人間に大きな影響を与えることは間違いないと思いますが、人間でなければできないことも多いと分かり、これからのAIとの付き合い方、これからどう生きていくべきかをじっくり考えたいと思いました。

《講師:株式会社エフエム東京 荻原 務様》

2年A組副担任 佃 友貴

最初から最後までお話を楽しく聞かせていただきました。印象に残っているのは、「他のメディアと違って、ラジオは音だけで想像力を働かせる。」という言葉です。現在の私たちの生活環境は、刺激を与えるものが多いように感じます。テレビを見ているだけでも出演者の声や映像はもちろんのこと、効果音、テロップと多くの刺激が与えられます。内容を分かりやすく伝えるためなのでしょうが、内容量が多くなる分、与えられる刺激も多くなっているのではないでしょうか。街中でも看板や、客引きの声、CMの音等生活音という刺激が多くあります。

 そのような生活環境だからこそ、「ラジオは音だけで想像力を働かせる」という言葉が印象に残りました。そして、だからこそ本日聞いたCMの内容が響きました。特に、飲酒運転の怖さを伝えるCMは、聞いていて、思わず身をすくめましたし、まるで自分が事故を起こしてしまったように感じられました。

 荻原さんは、「日本の会社は優しさから生まれているものが多い」ともおっしゃっていましたが、CMの内容が響く理由にはそのこともあるかもしれません。

 最後に本日は講話をしていただき、ありがとうございました。おかげで何気なく聞いていたラジオ番組やCMに対して、より興味を抱くようになりました。ラジオを通してみなさんが何を伝えたいのかを考えながら聞いてみたいと思います。

2年C組副担任 佐々木 冬以

 荻原様がご講演くださったラジオCMに関してですが、私自身あまりラジオを聴くという習慣がなく、どのCMもはじめて聴くものばかりでございました。1つ目のどこかの毛を切ったというだけの数十秒のラジオCMから世界に惹き込まれ、早く次のCMを聴きたいという気持ちになりました。ラジオの宿命である「音でしか伝えられない」ということを「音だけだからこそ伝えることができる」という武器にする発想力や構成力には感嘆いたしました。想像力を超え、創造力すら掻き立てられる、とてつもない想いが1つ1つの作品に宿っているのだと感じました。荻原様がおっしゃっていた、「好きだからこそ辿り着ける演出がある」というものは、ラジオCMの作品だけでなく、ラジオを制作しているみなさまにも宿っていることも強く感じました。

 自分の好きなものを見つけ、それを仕事にして生きていける。その道のりには幾多の苦難があることと存じます。しかし、その先にはかけがえのない幸せがあることでしょう。好きだからこそ苦難を乗り越え、苦難を乗り越えることでさらに好きになり、そこからまた新たなアイディアが生まれる。だからこそ「まずは好きを見つけてください」という荻原様の最後の言葉は、生徒たちにもたしかに届いていることと存じます。

生徒の感想文から(抜粋)

○私はお話しを聞いて、ラジオのコマーシャルに興味を抱きました。番組自体にも魅力を感じましたが、それよりも短い20秒から120秒程度で聴く人に興味をもってもらったり想像をふくらませることができたりするコマーシャルはすごいなと思いました。また、大人の仕事にかける思いにも大変感銘をうけました。人と人とが関わり合うからこそ生まれるのが仕事というものであり、それゆえに責任感と達成感が強いのだと感じました。これを機に、何か一つでも「自分が一生懸命になれる」ことを見つけ、自分の想いをより深く相手に理解してもらえるように努力したいと思います。

○お話を聞いて、僕は「音だけで伝える」ことの面白さを学びました。ラジオはテレビとは違い、視覚的な情報を取り入れることができませんが、音だけで表すことでより印象に残るという所が特に面白いと思いました。また、ラジオ局に入った動機として「ラジオが好きだったから」というお話をされましたが、好きなことを将来の仕事にすることは仕事の熱意にもつながるし、なにより仕事をして生み出したものには想いがつまっているのだと思いました。僕は趣味が多いのですが、どれもまだあまり知識がありません。しかし将来は荻原さんのように自分の好きなことを仕事にできるように頑張りたいと思いました。

○荻原さんのお話はとても興味深く、色々なことを学ぶことができました。私はラジオをよく聞いています。しかし、ラジオを聞いているときにCMに着目をしたことはなかったので、授業でCMを聞いたときは少し驚きました。実際にCMを聞いて、面白いもの、怖いもの、悲しいものなど色々なCMがあるのだなと思いました。私は荻原さんの話で「短い時間で心を動かせる」という言葉がとても印象に残りました。ラジオを聞いているだけで聞いている側を笑わせたり、話している側に本性を出させて話しやすくしたり、音だけで人を幸せにできるラジオの力、ラジオの仕事ってすごいんだなと思い、感動しました。

《講師:株式会社三井住友銀行 清水 卓様、道山正彰様、小木曽芳直様》

2年A組担任  森 淳也

私たち社会人にとっては、お金を扱う銀行という存在は、日常生活に欠かせないものですので、講話の内容は非常にわかりやすく感じました。また、生徒にも、「お金は大切なもの」という考えはありますので、それに関わる銀行の役割について学べたことは、今後に活用できる知識になるのではないかと思いました。今回の講話の内容は、銀行の役割ということでしたので、お金の流れや銀行の仕事の内容を理解し、生徒は職業感についての学びが多くあったと思います。パワーポイントでの説明や、お金の流れと銀行の役割を人体の血液と心臓に例えてお話されていたこと、また、札勘をするために練習キットを準備していただいたことなど、生徒の興味関心を引き付けるものをたくさんご準備いただいたので、生徒は興味をもってしっかり講話を聞けていました。

最近は、自分で銀行口座をもち、お金のやりくりをしている生徒も多くいるようです。ゲームの課金や、スマホ上でのお金のやり取り、フリマアプリでの売買など、中学生ではありますが、家庭で様々なお金の動き、そして銀行口座を所有しての動きが実際にあるということは、正しい知識を持っていないと取り返しのつかないことにもなってしまうと思います。

今回の講話をきっかけに、私たち教職員もしっかり学び、教科指導以外の面でも、金融教育などお金にかかわる内容について、生徒へ指導ができるようにならなくてはいけないと考えさせられる機会になりました。ありがとうございました。

2年B組担任 山口 沙織

 銀行は私たちの生活をしていく上でとても身近なものなので、生徒達も興味をもって学ぶことができていました。自己紹介でも、3人の方が魅力的な紹介をしてくださっていたので、導入で生徒たちはとても興味をもって聞き入っていました。

 銀行の3大業務も、生徒たちがこれから関わっていく大切なお金の話をわかりやすく教えていただきました。私自身も初めて知ったことや、あらためて詳しく確認できたことがあったので大変勉強になりました。実際に体験したお札の数え方は、みんなでコツを教えあいながら楽しそうに体験することができていました。

最後のQ&Aでは、今まで見た現金の最高金額のところで、生徒たちはとても釘づけになっていました。やはり実際に経験していたり、仕事をしている方々からのお話はとても貴重なものになりました。

 全員に本までいただきました。授業が終わった後も興味深く読んでいる生徒たちがたくさんいましたが、生徒だけでなく、私自身も学ぶことが多かった講話でした。

2年B組副担任 植木 浩輔

「銀行(業務)について学ぼう」では、社会におけるお金の流れは人間の体の血液の流れに似ており、社会においてなくてはならない重要なものであること、また、そのお金の流れは主に銀行を通して行われるものであるということが、大変よく理解できました。銀行についてよく知らなかった生徒たちも、銀行業務の大切さがよく理解できたと思います。

 次の「銀行クイズ」では、現在の目黒区でマイホームを購入するためには、平均してどの位のお金が必要であるかなど、生徒にとって身近な問題を出題して下さったこともあり、ほぼ全員の生徒たちが興味を持って授業を受けることができました。

 「お札を数えてみよう」での札勘体験は、生徒たちにとって忘れられない体験になったと思います。

 最後の質疑応答で、「お仕事をされている中で、一番うれしかったことはなんですか」という質問に対し、「お客様に笑顔で喜んでいただいたとき」といったお言葉や、将来の職業選択に向けてのアドバイスなど、みなさまからいただいた様々なお話は、生徒の将来に必ず役立っていくと感じました。また、3名の講師の先生にお答えいただいたことで、お言葉が重なるごとに奥行き、多様性、深みが増したようにも感じました。

生徒の感想文から(抜粋)

○私は銀行ではどのようなことをしているのか、どのような人のためにあるのかなど、知らないことがたくさんありました。けれど、今回のお話しを聞いて、銀行があることによって世の中が成り立っていることがよく分かりました。私はまだ、将来自分が何をしたいのか分かりません。しかし、“今の世の中の動きをつかむ”ことを大切に、自分の将来について考えていこう、そして、講師の皆様のように社会に関わることのできる人になりたいと思いました。

○銀行というのは僕にとって馴染みがないものだったので、分からないことばかりでした。ですが、今回のお話で、将来に必要なお金や銀行の役割を知ることができてよかったです。銀行の仕事は個人から様々な企業まで、お金を預かる、貸す、決済するなどをしていて、すべての人たちと強い信頼で結ばれていなければ成り立たないということが分かりました。お話を聞いて、僕も友達などと強い信頼関係を築き結べるようにしたいと思いました。

○お話を聞いて銀行に興味をもちました。そのなかでも昔と今の利子のつき方などの違い、日本の円を海外のお金にかえるときのかわり方などなど、沢山のことをより深く理解することができました。また、銀行員になろうと決めたきっかけの話の中で「人の役に立ちたい」と思い、大切であり一番身近なお金に関わる仕事に就いたということを聞きました。私も「人の役に立ちたい」と思っているのでとても心に刺さりました。この話を聞いて、少しずつでもいいから自分が将来どのようなことに関わりたいか、どのような仕事につきたいかをよく考えていこうと思いました。

《講師:ゼンショーホールディングス 川平真由子様、江良拓哉様》

3年A組担任 中田 新

 生徒にとっては、よく利用するお店でお世話になっているけれど、どのような方たちがどのようなお仕事をされて成り立っているのか分からないものです。その中で、絵文字クイズを交えながらご紹介いただき、たくさんの方々に支えられて自分たちの生活が成り立っているのだということを、生徒たちは感じることができました。生徒の感想文を見ても、実に多くの手間と人手がかかっていることに驚きを感じていることがわかります。貴重なお話でした。私自身としては、食料自給率のお話で勉強させて頂きました。生徒にとっては考えたことのないような話題だったと思います。そのようなことを考えることで、視野が広がることを生徒は感じることができたはずです。また、職業は違いますが、表に出る仕事ではなくても、誠実に対応していると、何処かで誰かの役に立っているのだということを感じ、目頭が熱くなりました。

 今回お話しいただいた中学3年生は今、進路選択の場面に立たされています。その中で実際にお仕事をされている方のお話を聞けたことは、自分の将来を具体的に考える良いきっかけとなりました。 

3年A組副担任 重岡 いづみ

ゼンショーホールディングスは、様々な飲食店を手掛けていらっしゃるということは存じあげており、店舗を利用したこともありますが、母体であるゼンショーホールディングスについては未知のことが多くありましたので、当日は生徒同様お話をお伺いできることを楽しみにしておりました。

趣味であるダンスを披露していただいたり、教員免許を持っていらっしゃることなど、会社のことだけでなく、幅広いお話をしていただきました。生徒は「生き方」に関する興味関心を身近なものとして、より深めることができたように感じております。

今、生徒たちは、今後の進路を選択する大切な時期に差し掛かっています。その時期に「仕事とは?」との問いかけ、そして、「世界中の“誰か”の“何か”のために、自分の力を使える人間になってください。」という江良様のメッセージは、受験勉強だけでなく、もっと広い視点で今後の自分を考える貴重な機会になりました。

「この世の中には“誰か”の“何か”によって、成り立っている。すなわち、必要のない仕事はないのです!」という言葉は、ともすれば自己肯定感が低くなりがちな思春期の生徒たちにとって非常に心強い励ましとして、響いたことと思います。

3年B組担任 吉田由美

最初は「何の会社?」から入った生徒、保護者も多かったですが、誰もが知っているレストランなどを経営している会社だとわかり、私も驚きました。身近な存在のレストランがどのように運営されているか、また、私たちのもとに届くまでに、どれだけの人が関わりどれだけの工程があるのか、とても分かりやすく、生徒にとっても良い学びとなりました。

生徒の関心を惹きつける「ゲーム」や「アクティビティ」は本当に楽しく、頭を柔らかくすることと、見方を変えることの大切さを学ぶことができました。生徒の生き生きとした表情や、普段発言のない生徒が自分から答える様子を見て、生徒の関心の高さを伺うことができました。

企業理念である「飢餓をなくす」はとても良い言葉だと思います。食を提供する会社が、そのような理念を掲げ、活動しているのは素晴らしいですし、私も食育や世界の食糧事情について深く考えさせられる時間でした。つい、日本のことばかりに情報がいってしまいますが、世界を見るとまだまだ飢餓や貧困はあり、生徒と同じ世代の子供が苦しんでいるのだなと思い出されました。

私も英語の教員として、生徒に世界の実情や、英語と関係ない仕事だと思っていてもどこかで世界と繋がることがあること、語学の重要性など伝えていきたいと思います。

生徒の感想文から(抜粋)

○私はゼンショーホールディングスさんから仕事の楽しさとやりがいを学びました。今まで仕事はお金を稼ぐためにするものだと思っていました。でも、講師の二人は本当にフレンドリーで、でも仕事に対してはとても熱心で、この講話で今まで持っていた仕事の考え方が覆りました。私は、将来、外国で働きたいと思っていますが、ゼンショーホールディングスさんが経営している店舗が外国にも多いと聞いて、とても興味を持ちました。また、出されている商品が出来上がるまでの工程すべてを一貫して行っていると聞いてとてもビックリし、もしかしたら第一次、二次、三次のすべてにたずさわることができるのではないかとワクワクしました。将来仕事を選ぶときには、二人から聞いた教訓を生かし、仕事のあり方を学びながらベストの仕事を見つけたいと思いました。

○「世界から飢餓と貧困を撲滅する」という企業理念を聞いて、私はあるニュースを思い出しました。世界では、食品が捨てられている一方で、飢餓死している人も多いということです。私は、どうしたらこのようなことをなくすことできるのかと考えていたので、このような企業理念をもつ企業があることがとてもすばらしいと思いました。私が就職するのはまだ先のことですが、このような理念を持った会社で働きたいと思いました。また、今まで「この仕事は必要ないのじゃないかな」と考えることもありましたが、「必要のない仕事はない」という言葉を聞いて、もっと積極的に取り組もうと思いました。

○仕事の話というので、堅苦しい話のイメージを持っていましたが、実際に聞いてみるとすごく分かりやすく、おもしろく、楽しい時間でした。私が一番印象に残ったのは、文字や記号が何に見えるかというゲームです。もちろんゲームとしてもおもしろかったのですが、ゲームの後で講師の方が言った、「同じものを見ても人によっていろんな見方になる。」という言葉です。私はまだ働いてないし、頭をやわらかくして物事を見るということが苦手なので、日常の生活でもこの言葉の意味はすごく大切にしたいと思いました。

《講師:三井住友カード株式会社 松村秀明様》

3年B組担任 吉田由美

三井住友カードは大学時代から使っているので、すごく親近感をもちながら聞いていました。クレジットカード、デビットカード、電子マネーと時代と共に変わっていく支払い方法に、大人の私でもついていけない今日ですが、中学生には当たり前の日常となっています。ただ、使用方法や、使うことで「契約」が結ばれることなど、普段何気なく使っている中で、使用する「責任」があることに初めて気付かされたと思います。

また、人生設計や人生の流れをお金と共に説明され、自分にどれだけお金がかかっているのか、生きるためにどのくらいお金がかかっているのか、生徒が初めて理解する機会になったと思います。

これからもっと支払い方法が増えていく中で、生徒が今日の授業を思い出し、きちんと責任をもって使用方法を考えられるとうれしいです。

3年C組担任 木村 美由紀

今回貴社を選ばせていただきました。成人年齢は数年後に18歳に下がり、今の中学3年生にとっては、働くことやお金を扱うことに対して身近な問題となるため、その責任の重さを知ってもらいたかったのです。三井住友カードさんを私自身が利用していることもあり、内容はとても頭に入りやすかったです。生徒も難しい話と構えていましたが、松村さんは丁寧にわかりやすく様々な角度からお話してくださり、皆、話を興味津々に聞いていました。クレジットカードのクレジットは「信用」という意味をカードの長所だけではなく、短所や使い方の難しさ、恐ろしさを教えてくださいました。カードを使っていくにあたり、生涯、生きていくためにはどれくらいのお金が必要かを具体例で示されたことにより、身の締まる想いでした。10月から消費税引き上げに伴い、キャッシュレス還元の言葉を頻繁に聞く毎日で、意味をより深く知ることがいかに大切かを知ることができました。

 今学校では道徳の授業で「働くことの喜びとは」という内容を行っています。松村さんは「何のために40年以上働くか」と皆に問いて、それは「人の役にたつため」「相互扶助から社会の一員になるため」など、カードを扱う方からのお金だけでない面を伝えてくださいました。働くことの喜びに、その考えがこれから社会に出ていく生徒たちに広く浸透し、少しずつでも助け合える国際社会になればと、改めて願う機会となりました。

 企業が「身の回りのモノやエネルギーを大切にする人」を求めていることも、近年災害に見舞われる日本にとって重要事項だということも今回のお話で痛感致しました。教育界にとって良い刺激です。

生徒の感想文から(抜粋)

○私は、今日の講話で、カードのことやこれからの人生で必要になるお金のこと、働くとはなにかを知ることができました。正直、カードにこんな複雑な仕組みがあると思っていなかったし、デメリットがあることも知りませんでした。松村さんのお話によって、カードのことを一から学び、将来、自分はカードをどのように活用していけばいいのか見通しをもてました。また、これからの人生にどれくらいお金を使うかのお話で、こんなに沢山の大きな出費があることにおどろいたし、あらかじめ計画しておくことがとても重要だと気づきました。働くことが全て人のためにするにつながるというお話には“確かに!”と納得しました。様々のことを学べたので、これからの進路にとても役立てます。

○クレジットカードは両親と買い物に出かける際によく見ますが、それにいくつもの種類があることなど知らなかったので、とても勉強になりました。将来クレジットカードを持つことになるであろう私たちに、松村さんはクレジットカードの種類や長所だけでなく、気をつけるべき短所もきちんと教えてくださったので、とてもありがたかったです。また、「働く」ということについても教えてくださいました。3年になって道徳などの授業で「働く」ことについて考える機会が増えたため、現役で働いていらっしゃる方の意見はとても貴重でした。「まだ10年ある」ではなく、「もう10年しかない」というふうにとらえ、教えていただいた様々なことを頭に入れ、実際に働くことになった時に思い出して活用したいです。

○お話を聞いて印象に残ったことは、なぜ働くのかというところであった、「社会の一員でいるため」という言葉です。私は、働く理由について深く考えることがなかったため、このお話を聞いたとき、このような考え方もあるのだなと納得しました。働くという形で社会を動かすことができるのだなとも感じました。とても意外に思ったこともありました。それは、どのような人が会社に求められているのかというところで話された「エネルギーを大切にする人」ということで、今の地球の状況を考えられる人が求められているのだと強く思いました。今後の進路を考えるよい機会になりました。

《講師:ヤマト運輸株式会社 紅林冴佳様》

3年A組担任 中田 新

生徒にとっては、普段荷物の配送にお世話になっているけれど、どのような方たちがどのようなお仕事をされて成り立っているのか分からないものです。その中で、数字を当てるクイズを交えながらご紹介いただき、たくさんの方々に支えられて自分たちの生活が成り立っているのだということを、生徒たちは感じることができました。生徒の感想文を見ても、実に多くの手間と人手がかかっていることに驚きを感じていることがわかります。貴重なお話を有難うございました。

 私自身としては、最後のDVDに感動を致しました。職業は違いますが、表に出る仕事ではなくても、誠実に対応していると、何処かで誰かの役に立っているのだということを感じ、目頭が熱くなりました。

 また、「宅急便」という言葉はヤマト運輸様の登録商標だというお話は、そうだったのかと、その道の専門家の方のお話は大変ためになりました。

 今回お話しいただいた中学3年生は今、進路選択の場面に立たされています。その中で実際にお仕事をされている方のお話を聞けたことは、自分の将来を具体的に考える良いきっかけとなりました。

3年D組担任 人見 誠

私自身、宅配便を利用することは多いのですが、荷物が早く正確に届く仕組みについて意識したことがなく、当たり前のように利用していましたが、お話をうかがっていて、便利さの裏には宅配業務に関わる方々の様々な工夫やたくさんの努力があることがわかりました。

 最後のビデオは生徒の心にとても響くものでした。この「生き方教室」の趣旨の一つに、働くことの大変さと意義を伝えるということがありますが、その趣旨を一番伝えてくださったのが、このビデオではなかったかと思います。事実、生徒の感想にも、「社員の方々の『やりがい』を感じた動画が印象的でした」「私もたくさんの人に感謝されるような仕事をできるように頑張ります」といった内容のものが多数ありました。是非、お読みいただければと思います。また生徒だけでなく、私自身もとても感動するとともに、勉強になるものでした。人と関わる仕事をするものにとって、相手に対する配慮・おもいやりとは何かということをあらためて感じさせられました。生徒だけでなく、私自身も学ぶことが多かった講話でした。

生徒の感想文から(抜粋)

○僕はヤマト運輸さんの話を聞いて、どのような職種の仕事についてもやりがいとお客さん一人一人とのコミュニケーションと温かさがあればやっていけるということが分かりました。そしてそのつながりの大切さとありがたさを学ぶことができました。自分たちの生活の中で必需品ともなっている宅急便が多くの人がかかわって早く届く仕組みになっていることを知ることもできました。みんなで一つの目標に向かって何かをする。話を聞いて僕もしてみようと思いました。また、通販など時代の変化にしっかりと対応してきたことで今まで続いていることが分かり、僕も時代の変化にきちんと対応できる人間になりたいと思いました。

○お話を聞くまで、私は、出した荷物が届くまでの流れを知りませんでした。一つの場所に集められて運ばれるくらいだと思っていましたが、町の荷物を集めるところやセンターなど、いろんな場所に運ばれていることを知り、大変だと思いました。また、DVDの中で運転手さんが真夜中にもトラックを運転していることが分かり、私たちが眠っている間も仕事をして大変だと思いました。最後に見た体験談は、セールスドライバーの方の話の一つ一つが感動的でした。リウマチの患者さんの家や雪の中にある家に届けたときなどの話を見て、「人のために何かをする」のはすごいことだと思いました。そして、相手に自分の気持ちが伝わったとき、「やっていてよかった」と思えるのだと感じました。

○普段よく宅急便を利用していますが、正直、その荷物がどういう工程で運ばれているかは知りませんでした。お話を聞いて、たくさんの工程があり、バーコード分けしながら私たちに届けられるなど、大変な仕事だなと感じました。特に驚いたことは、最近の配達依頼がインターネットでできたり荷物を駅やコンビニのロッカーで受け取れたりするということです。近年インターネットが普及してきたことで様々な仕事を現代社会に合わせてきていることが分かりました。最後に見た、仕事のやりがいのビデオでは何度も涙が出ました。と同時に、私もやりがいが持てて、人の役に立てる仕事をしたいと思いました。

《講師:クリフォードチャンス法律事務所 東 由梨様》

3年C組担任 木村 美由紀

担任の私が今回貴社を選ばせていただきました。成人年齢は数年後に18歳に下がり、中学三年生には自分の行動に責任をもつことに真剣に向き合い始めて欲しかったのです。渉外弁護士という仕事は、私も、おそらく生徒もあまり知らなかった業務内容でした。弁護士はテレビドラマのイメージが大きく、裁判所で検察側と戦いながら事件解決というものでした。その訴訟業務とは違い、会社を立ち上げる場合に法律の専門家として、様々な角度からアドバイスなどをしていくという、ある意味、将来関わる生徒が沢山いるかもしれない内容でした。東先生は生徒にわかりやすい言葉や興味を引く映像や話で、私たちを視野の広がる世界へと導いてくださりました。ロンドン本社、世界に33のオフィスをもつその国際的な働き方、面からも、考え方は一つでなく、様々な考えがあることも教員の私からすると、なんて広い世界の話なんだろうと、圧倒されました。裁判所に行くことだけが、弁護士の仕事でなく、むしろ企業法務に関わる弁護士は裁判に至らないための仕組みを考えるということも、今回初めて知りました。このように知らないことばかりで、物事は多面的な角度から見ないと、見えないものは沢山あると思いました。いま中学三年生は進路に向けて、もがきながら模索している最中です。だからこそ、東先生が弁護士になる前に金融庁で働いたこと、日本が農業やモノづくりには強いけれど、金融面では弱いことを踏まえて、国のために頑張ってみようと、噴気されて動いたことは生徒にも私にもとても良い刺激となりました。はっきりした目標や夢がなくても、大丈夫!の後押しと、「そのときそのときで目の前にあることに一生懸命向き合っていけば、それが自分にとって大事な経験になる」という言葉は胸に響きました。貴重なお話ありがとうございます。

3年D組担任 人見 誠

 お話をうかがって、まず私自身が弁護士という仕事について何もわかっていなかったことを実感しました。生徒同様「渉外弁護士」という言葉も初めて聞く有様で、自分自身の不勉強さを恥じるばかりですが、その反面、東先生のわかりやすいお話に引きつけられて、最後まで興味深くお話をうかがうことができました。特に印象に残ったのは、司法試験のお話です。司法試験が狭き門だというのは、よく言われることですが、4日間をかけて、ボールペンを何本も使い切ってしまうほどのハードなものであることは初めて知りました。どんなことでもそうですが、知識だけでなく、体力・気力を兼ね備えてこそ成果を得られるのだということは、これから受験を迎える生徒たちにとっても、非常にインパクトがあるお話だったと思います。

 また、先生が昔からの夢を叶えるために、司法試験に合格しながらも国家公務員の試験を受験し、その夢を実現したという話も印象的でした。私自身教職を志したのは、ちょうど中学生の時でしたので、「希望をかなえるためには何が必要か?」と考え、自分なりに行動したことを思い出しました。生徒の感想にも、先生の生き方に共感している記述が多く見られました。 生徒だけでなく、私自身も学ぶことが多かった講話でした。

生徒の感想文から(抜粋)

○私はお話くださった、いろんなことにチャレンジし続けることの大切さを聞き、とても感動しました。私は今まで、多くのことにチャレンジし続けてきたと思っていますが、やはりチャレンジすることへの恐怖心が抜け切れていないように感じています。先生のおかげで何事にも怖がらずにどんどん突き進んでいくことが大切であるということを知り、これから更にチャレンジしていこうという勇気へとつながりました。私の人生にも大きく関わるような、大切なお話をしてくださり、本当に感謝しています。

○私はこの生き方教室で、今やるべきことは今ちゃんとやっておくことが大切だとわかりました。私は将来なりたい職業が決まっていて、その職業と勉強は関係ない!と自分で思い込んでいたので、ちゃんと勉強をやっていませんでした。しかし、お話を聞いて、今やれること、やるべきことは、今全力で取り組むことが大切だと分かりました。これを機に、今まで目を向けようともしなかった勉強に真剣に取り組みたいと思ったし、これからも今回の生き方で聞いたお話を思い出して頑張っていこうと思います。

○僕は弁護士さんの話を聞いて、イメージってこわいなと思いました。話を聞けば聞くほど初めのイメージと違っていて、けれどしっかりと誰かのための仕事になっていて、目立たない、イメージが弱いからといって日の目を見ないなどは、あってはならないことだと思います。実際、現代社会ではイメージにとらわれすぎていることがたくさんあると思っています。僕はできるだけものごとを本質から見たいと思っていますが、しかし、それができていないのだなと改めて確かめてみるよい機会になりました。僕は将来、会社を立ち上げたいと思っていますが、今回の「生き方教室」は、その時の備えとして、よい参考になりました。弁護士は人を見すかしたような人というイメージがありましたが、講師の東さんはとても明るい方でびっくりしました。これもイメージですね。これを機に直したいと思いました。