令和元年度第3回未来教室
日 時 | 2019年5月31日(金)13:30~15:20 |
学 校 名 | 東京都立富士高等学校附属中学校 |
実施学年 | 2年生 3クラス(118名)クラス毎に2社の話を聞く |
課 程 等 | 総合的な学習の時間 |
授業内容 | キャリア教育「職業人講話」 |
協力企業 | 三井住友カード株式会社 |
経営企画部 松村秀明様 | |
読売新聞東京本社 | |
教育ネットワーク事務局 岩本洋二様 | |
株式会社ゼンショーホールディングス | |
人事部 人財開発課 川平真由子様 |
「職業人講話」感想
主幹教諭 羽立朋代
〇本校では毎年、中学2年生を対象に3日間の職場体験を行っていますが、より充実した体験活動にしたいという思いから、事前学習としてこの「職業人講話」の講師派遣を依頼しました。
〇当日は「読売新聞社」「三井住友カード株式会社」「ゼンショー・ホールディングス」から講師の方々にお越しいただきました。生徒たちはお話を伺う前は、それぞれの仕事に対するステレオタイプのイメージをもっていたり、全く仕事内容の想像がつかなかったりという様子でしたが、話が始まるとすぐに興味深そうに引き込まれて話を聞いていました。講師の方々はそれぞれの仕事ならではの苦労、やりがい、大切にしていること等を生徒たちに分かりやすく伝えてくださっていました。お話をとおして生徒たちは、イメージしていた仕事と実際とでは異なることに気付いたり、今まで知らなかった視点をもつことができたりと、多くのことを学んでいました。
〇また、講師の皆様は、それぞれにご自身の仕事に愛着と誇りをもってお仕事をされている様子が伝わってきて、私たち大人にとっても大変興味深く、勉強になりました。
〇生徒たちは職場体験中に、きっとこの職業人講話でうかがった話を思い出して、仕事の意義ややりがいについて考える機会もあると思います。また、体験する職種との違いを発見することもあると思います。職業人講話から学んだことを、職場体験のみならず、今後の人生において様々な形で生かしていけるよう、学校でも折に触れ話題にしていきたいと思っています。
生徒の感想文から(抜粋)
《講師:三井住友カード株式会社 松秀明様》
○講演でキャッシュレスという言葉を聞いて、なんとなく思い浮かぶが説明はできなかったな、と今になって思いました。クレジットカードの利点も様々で、自分もいつか持つことになるだろうが、今回の講演で教えてもらった注意点は普段意識することが少ないと思うので、カードを持つようになった時のことを考えて、しっかり胸に刻みたいと思いました。
○今回の講演から様々なことを学びましたが、その中で一番印象に残っていることは、松村さんがとても楽しそうに仕事をしているということです。実際にはっきり言われたわけではありませんが、話の節々にそれが感じ取られました。私はこれまで仕事はお金を稼ぐための手段としてしか見ていませんでした。ですが、講話を聞いてから、働くのが楽しみになりました。
○今回の講話で、働くとは何か、働く人としてどんな人が求められているか、お金をどのように使っているのかなど、普段の生活であまり聞けない、社会に出たときに大切なことを教えていただきました。私は、働くのは、自分が欲しいものを買ったりするだけだと思っていました。だけど、家族を養うためだったり、生活費に使わなければならないなど、実際のお金の使われ方を知り、働く意味を考え直すことができました。
《講師:読売新聞東京本社 岩本洋二様》
○講演を聞いて私は、仕事は「楽しむ」ことや「達成感を味わう」ことが大切だということを学ぶことができました。また、新聞記者や新聞社は、いろいろな人に「情報を伝える」ということが社会的役割で、そのような立場にいるため、信ぴょう性を大切にしていることも知ることができました。今回の講演では、このように、将来の私の人生にとって大切なことを学ぶことができたと思います。
○正直、新聞記者への興味は全くありませんでした。しかし、世界の様々な出来事を国民に発信できたときや自分が書いた記事が紙面に載ったときの喜びは何にも変えられないほどすごいということに気付けて、もっと知りたいと興味がわいてきました。また、目標までの道が大変であるほど達成感が大きいということも分かりました。仕事は、自分の好きなことをやって、ある程度自由な方がやりがいがあると思うので、そういうことを含めて将来に生かしていきたいと思います。
○祖母が新聞配達をしていたことがあり、私も手伝った経験があります。毎日、朝が早く、とても大変な仕事です。先日の講演で新聞記者が日々新しい情報を求め、記事が書かれていることを知りました。記者さんや祖母のような新聞を配る人など、新聞が多くの人の苦労があって私たちの手に届くことが分かりました。先日頂いた新聞を読ませて頂きました。新聞社によって伝え方、伝える記事が違っていて、読み比べてみるのもおもしろいと思いました。
《講師:株式会社ゼンショーホールディングス 川平真由子様》
○今回の講演で、私たちに仕事の大切さ、会社がどういうものかを教えていただきました。私は「これをやっても意味がないのではないか」と考えてしまうことがあるのですが、講演でお話いただいた「何事にも意味がある」という言葉を思い出して、これからも頑張りたいと思います。
○私は今回の講座で、人や物事など様々なことに対して偏見をもたず多角的に見ることで新たな発見ができるということを学びました。私自身は頭が固く、一度こうだと思ってしまうとなかなかその考えから抜け出せなくなることが多いので、柔軟な思考ができるように日頃から物事を多角的に見るようにしていきたいと思います。
○お話を聞いて、ゼンショーホールディングスという会社の「飢餓と貧困を撲滅する」という理念やその実現のために行っている具体的な取組みを知ることができました。最後に川平さんがおっしゃった「世の中は誰かの何かによって成り立っている」
「必要のない仕事はない」「自分の仕事に誇りを持つ」という言葉が心に残っています。今回の講演で教えてくださったことは今後の生活に生かしていきたいと思います。