日  時 平成30年11月22日(木) 13:30~15:20
学  校  名 目黒区立第八中学校
実施学年 2年生 2クラス(84名) クラス別に2社の話を聞く
課 程 等 総合的な学習の時間
授業内容 生き方教室「働くことの意義」
協力企業 株式会社三井住友銀行
  経営企画部 サステナビリティ推進室 奥住江梨様
読売新聞東京本社
 教育ネットワーク事務局 岩本洋二様
 販売局 販売企画調査部 柳沢 剛様

    

生き方教室(「働くことの意義」)で企業人から学んだこと

進路担当 関根 公子

今回の『生き方教室』には、社会の第一線で活躍されている方の講話を聞き、

(1)企業滑動の世界的な広がりや職業人・社会人としての生き方を学ぶ。

(2)働くことの意味や仕事のやりがいなどを学び、各自の将来像を考える。

というねらいがありました。2年生は、2か月後に各職場での体験学習を控え、その事前学習の一貫として、2つの会社の方々をお招きしたわけですが、これらのねらいを十分に果たすことができたという印象を、生徒たちが講演後に書いたお礼状の文面からも読み取れました。
三井住友銀行の奥住さんが、ご自分のプロフィールにも触れながら、幼少期に目の当たりにした、南アフリカ共和国の極貧に苦しむ子供たちを助けたいと、その媒体となる銀行に勤め、実際にそのアクションを起こしているという話は、生徒たちにとって非常に頼もしくもあり、自分の生き方と向き合うきっかけを作ることとなりました。また、奥住さんの、「仕事とは、、、 能力と思いを組み合わせて、それを表現することだ。」というお言葉も、進路(生き方)学習をしていく私たち教員にとっても、なるほどと心に落ちるものでした。
また、読売新聞社の岩本さんと柳沢さんは、販売のご経験のある事務局と、販売部の方がそれぞれの立場で毎日の仕事を通して直面している課題を、具体的にわかり易く話してくださり、情報を得る手段の新聞が食卓に届くまでの、時間や天候との駆け引きなど緊張感が伝わってきました。明らかに生徒たちの新聞に対する興味や関心に変化があったように思います。
すでに手のひらサイズのコンピュータを持ち歩く生徒たちにとって、「新聞を人が届ける意味」を理解することで、いかに我々は助け合って生きているのか、自分ができることを生業として行っていくことが、誰かのために役立つことになるのかと気づくことになればよいと感じました。
お忙しい中、本校の生徒のために、貴重な時間を割いていただき、誠にありがとうございました。

西田 京子

午後の2コマという、まぶたも集中力も弛みがちな時間帯にもかかわらず、どの生徒も適度の緊張感を持って取り組めていたのは、講師の方々の熱意の賜でした。
三井住友銀行奥住様の授業は、前半に金融についての概説があって、預かる、貸す、為替という銀行の役割の説明もわかりやすく(小さい頃、お金を安全に預かってもらうのに預かり賃を払うのではなく利子がもらえるというのが不思議だったことを思い出しました。)、発展途上国の人々の役に立ちたいという思いが今の仕事につながっているというお話も、子どもたちが生き方と職業のつながりを考えるよい機会になったと思います。
読売新聞社の岩本様・柳沢様の授業では、仕事とは世の中で役割を果たすことなのだというところから入って、新聞を人が届けることの意義と苦労が熱く語られ、子どもたちにも新鮮な印象を残したようです。新聞の読み方のコツも教えていただき、ラテ欄以外も読んでみようという気持ちを起こさせたと思います。
お忙しい中、このような企画を用意してくださり、ありがとうございました。学力をもとにした高校選びになってしまいがちな三年生になる前に、このような学習をさせることが出来、幸いでした。

生徒の感想文から(抜粋)

《講師:三井住友銀行 奥住江梨様》

○僕は、奥住さんの話を聞いていて、どうしてその仕事を選んだのか、とても気になっていました。今の仕事が子供の頃からの夢につながっていると聞いた時、「自分も今の夢につながる仕事がしたい!」と思いました。それに重要なことが、コミュニケーション能力と聞いて少し驚きました。今のうちに苦手な教科をなくし、色々な人への感謝の気持ちを忘れずに、後悔のない、自分にあった仕事をしていきたいです。生きるために仕事をする!それを忘れずに頑張りたいと思います。
○私は銀行についてお金を預けるためだけのところだと思っていましたが、いろんな形で社会を支えていることが分かりました。また、働くということについても知ることができました。働く、そして仕事というのは「能力」と「思い」があってできること。そう教わったとき、確かにそうかもしれないと思いました。今回の授業は今の私にとって、とても良い経験になりました。
○銀行の仕事は中学生の自分には全く関わりがなかったので、今日の授業でたくさん学ぶことができました。仕事をする上で必要なのはコミュニケーション能力と言われたとき、あまりピンとこなかったけど、よく考えてみればどの仕事も少しは人と関わるし、社内での関係を保つには大切だなとあらためて思いました。しっかりとした仕事につくためにも、今からできることは、ちゃんと取り組みたいと思います。

《講師:読売新聞東京本社 岩本洋二様、柳沢 剛様》

○今回の「生き方教室」で新聞に関わる仕事について授業をしていただきました。新聞を人の手で届けることの意味、読むときにどんなことに注意を向けて読めば良いのかなどを通し、仕事をすることがどう社会に役立っているのか、働くことの意味について知り、考えることができました。大阪府寝屋川市で起きた事件のことについて質問したとき、深く掘り下げ、分かりやすく答えてもらい、授業後もこのニュースについて話をしてもらったことがとても嬉しかったです。
○自分は、普段新聞をとっているのですが、毎日同じ時間に家に新聞が届くのは日本だけだということを知り、何気ないことにもありがたさを感じました。また、「仕事」ということに関して、一つ一つの仕事には社会的役割があるということを知りました。これからは、自分が何をどうしたいのか、どのような社会的役割があるのかをよく考えて、自分の将来を決めていきたいと思います。
○私は、読売中高生新聞をとっていますが、部活や塾があってほとんど読めていません。しかし、今日の生き方教室で学んだことを思い出すと、すぐに新聞を手に取りたくなりました。いつもポストを開けると入っている新聞は、記者、編集者、配達者などの方々の努力の結晶なんだなと思うと、新聞を大切にしたい気持ちになりました。新聞はインターネットやテレビよりも情報が詰まっているとよく聞くので、大人の方の新聞も読んでみたいと思います。