平成30年度第16回未来教室
日 時 | 2018年9月25日(火)14:05~15:50 |
学 校 名 | 渋谷区立原宿外苑中学校 |
実施学年 | 2年生 3クラス(93名)クラス単で2社の話を聞く |
課 程 等 | 総合的な学習の時間 |
授業内容 | 職場体験実習事前学習「職業講話」 |
協力企業 | 読売新聞東京本社 教育ネットワーク事務局 岩本洋二様 |
ヤマト運輸株式会社 南東京主管支店 人材育成課 福井健一様 | |
南東京主管支店 センター経営推進課 遠藤 愛様 | |
株式会社ゼンショーホールディングス 人事部 人財開発課 加藤尚人様 | |
人事部 人財開発課 川平真由子様 |
「職業講話」を終えて
第2学年主任 石田麻紀
昨年度に引き続き、職業体験学習に向けた講習を、3社にご協力いただいて実施しました。
ヤマト運輸株式会社様
〇日頃からなじみのある業種のお話で、生徒たちも興味深く聞いていました。
〇ヤマト運輸の従業員の方々が、お客様のために様々な努力をされていることを知り、多くの生徒が感心していました。そして、海外にも進出し、さらに便利な世の中にするために、多くの企業努力をしているというお話を聞いて、夢を持ち続けて働くことの素晴らしさを学ぶことができました。
〇また、講師の方ご自身が、学生時代に野球部に所属していたときの経験や、仕事での苦労などをお話してくださり、今、頑張ることの大切さと、仕事の厳しさを学びました。「やりがいをもつことが大切」というキーワードが生徒の心に残るお話でした。
株式会社ゼンショーホールディングス様
〇生徒の日常にもかかわりが深い外食産業の仕事内容をお話しいただきました。現在、売り上げが日本第1位、世界第5位という業績に生徒も目を輝かせていました。
〇頭の体操を通して、物事は常識にとらわれず、色々な角度から多面的に見ることが大切であることをお話しいただきました。また、牛丼を例に、器や割り箸を作る人、食材を作る人といったように、この世の中には必要のない仕事はないというお話は、生徒にとって新たな発見となりました。飢えに苦しむ人をゼロにすることが企業の最終目標というお話では、企業が社会貢献という使命を担っているということを教えていただきました。
読売新聞東京本社様
〇新聞記者の仕事で最も重要なことは、「ニュースの価値を考え、掲載するニュースを選ぶこと」というお話に、生徒はとても驚いていました。また、現代の社会問題となっているSNSでのフェイクニュースをどのように受け止めたらいいのか、あるいは衆院選挙の投票率の低さが、今後の国家にどのように影響を与えてしまうのかなどを、とても分かりやすく説明していただきました。情報があふれている昨今、自分自身で考えをもち、調べたり、真実を知ろうとする態度が大切であるというお話に、生徒も感銘を受けていました。
〇今回の職業講話は、どちらの企業様も、仕事に就くことだけに特化したものではなく、「中学生の今、何をするのか」、「これから、どう生きるのか」という道徳的な側面にも触れていただき、生徒にとってとても有意義な時間となりました。「講習で学んだことを、職場体験学習や将来に活かしていきたい」という感想も多くの生徒から寄せられました。これからの生徒の成長にも期待したいと思います。
〇最後に、お忙しい中、今回の職業講話にお時間を割いていただきました講師の皆様、本当にありがとうございました。
生徒の感想文から(抜粋)
《講師:ヤマト運輸株式会社 福井健一様、遠藤 愛様》
○私は、福井さんのお話を聞いて、自分の想像通りに生きることは本当に難しいことなのだと思いました。先生や両親はここまでたくさんの努力をしてきたのだなと思い、改めて大人のすごいと思いました。私にはまだ将来の夢ややりたいことも何も決まっていませんが、この先どんな進路になっても、壁に当たって挫折しても、あきらめないようにしたいです。そして、自分に合ったやりがいの感じられる仕事を見つけたいと思いました。
○私は今回のお話を聞いて、知らないこと、考えたこともないことがたくさんありました。特に、「仕事を続けていく上でやりがいが大切だ」という言葉を聞いて、「給料が高い」とか「休みがたくさんありそう」などで職業を決めてもいいかもしれないが、私は、やはりやりがいがある職業がいいと思い知らされました。このことは、職場体験の時に心がけておきます。
○宅急便は私たちの生活に必要不可欠で身近なものですが、買った品物が家に届くまでの道のりは考えたこともありませんでした。宅急便がアジアにまで進出していることも初めて知り、技術の高さが分かりました。お話を聞いて、将来、やりがいのある仕事につきたいと思いました。私には、今、夢がありますが、この仕事について詳しく調べて、慎重に、自分の人生を歩んでいこうと思います。
《講師:株式会社ゼンショーホールディングス 加藤尚人様、川平真由子様》
○私は将来、貧しい国の子供たちにきれいで安心な水を供給する仕事がしたいと思っています。ゼンショーホールディングスさんの企業理念が世界の飢餓と貧困をなくすということだと聞いて、とてもゼンショーホールディングスさんに興味を持ちました。このような私の関心にぴったりの講話をしてくださり、本当にありがとうございました。
○文字が人によって違うものに見えるクイズはおもしろかったです。見方が変わったり思っていることが違ったりするので、いろんなとらえ方があり、考えを共有しあうことができました。1杯の牛丼ができるまでにいろんな過程、たくさんの仕事があり、その仕事のおかげで多くの人が生活できていることが分かりました。言うのは簡単だけど、実際の仕事には難しさがあることも知りました。
○「すき屋」や「ココス」といった、僕等にとってとても身近な店の企業の方々の話を聞けたことで、「働く」ということの大変さややりがいといったことを感じることができました。僕等にとって、働くということは遠い将来のことではありません。そんな僕が「偏見にとらわれない」や「多角的に見ることで新たな発見をすることができる」という話を聞けて、とてもいい体験になりました。
《講師:読売新聞東京本社 岩本洋二様》
○私は新聞はあまり読みませんが、今回のお話を聞いて、読んでみようと思いました。理由は、お話を聞いて、多くの人々に重要でおどろきのある、人々が幸福になるようなニュースを取り上げて、正確で深い報道をしていると感じたからです。SNSなどで本当のことかどうかも分からないような情報が流れている時代なので、新聞を読んで正しい情報を自分の中に取り込んでいこうと思いました。
○質問で問いかけてもらい考えさせてもらって、とても頭に入ってきました。お話を聞いて、新聞をつくるのは大変ことなんだなと思いました。ニュースの価値や、どうすれば皆が注目するか、何が大切かなど、とても分かりやすく説明をしていただきました。講話を聞いて、新聞だけでなく、インターネット等で見聞きする情報もしっかり確かめることが大切で、信じ込まずに一つ一つ真偽を確かめて、正しいことを導き出すようにしたいと思いました。
○どの職業にも社会的役割というものがあり、新聞社の人は正確なニュース(情報)を伝えることが社会的役割だと知りました。ニュースの価値は受け取る人によって違います。今はインターネットなどでいろんな情報が出回っているので、それが正しいかどうかは深く読み取らないといけない、だから、裏をとることが重要だと思いました。情報を受け取る側が自分の頭で考えることが大切ということを意識して生活したいです。