日時 平成26年7月12日(土)9:45~11:35
場所 杉並区立東原中学校
実施学年 1年生~3年生 各2クラス(171名)クラス毎に実施
課程等 総合的な学習の時間
授業内容 1年生 キャリア教育・社会で働くことの意味と価値
2年生 キャリア教育・職場体験学習の事前学習
3年生 キャリア教育・企業や社会が求める人材(進学、就職に向けて)
協力企業 1年生
株式会社テレビ東京ホールディングス 総務局 総務部 山田由美子様
東日本旅客鉄道株式会社 東京支社 総務部 企画室 新野様、小松能士様
2年生
ヤマト運輸株式会社 埼京主管支店 社会貢献課 長濱博偉様
埼京主管支店 井草支店 大関 誠様
株式会社JTBコーポレートセールス 教育第二事業部 得本 直様
3年生
株式会社ゼンショーホールディングス 人事部 木村和彦様
パナソニック株式会社 CSR・社会文化グループ 事業開発室 山口大輔様

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「生き方を学ぶ~企業人から話を聞く~」の授業を終えて

 

1学年主任(主幹) 堀口 敏明

 

1学年の生徒たちは、6月にハローワーク新宿のご協力による「職業レディネステスト」を3回実施し、今の自分自身の興味関心や性格などを知り、今はどんな仕事が向いているかなどを学習しました。その上で、さらに働くことへの興味・関心を高めることを目標に、今回は企業の方のお話を聞く会を「おやじ日本」のご協力で行うことができました。

当日は総合的な学習の時間を2時間使い、1学年ではテレビ東京HDとJR東日本の方による「社会で働くことの意味と価値」について講演していただきました。1学年2クラスのため、2クラスとも2つの企業の方のお話をそれぞれ聞くことができました。企業50分という短い時間の中で仕事内容を簡潔に説明していただいた後に、事前にお渡しした質問以外にも、JR東日本の方からは公共交通を担う企業としての苦労話や仕事に対する誇りなどをお聞きすることができました。また、テレビ東京HDの方からは、実際のTV番組を視聴させていただきながら、情報発信を行う上で注意されていことなどを伺うとともに、ご自身の体験を交えたお話に生徒も深く感銘を受けていました。今回の授業を通して、中学1年生として自分の将来について深く考えるためのスタートラインに立てたと思います。今後は、各自が身近な人の職業を調べることで、生徒自身が自分の将来像を考える学習を進めて行きたいと思います。

 

「生き方を学ぶ~企業人から話を聞く~」の授業を終えて

 

2学年主任 宮越 一昭

今回、2学年ではヤマト運輸とJTBコーポレートセールスの方に「働くことの意味と価値」について御講演をしていただきました。2学年は9月に職場体験を控えており、事前に企業の方々のお話を聞く機会がもてることはたいへん意義深いものでした。今までの教員の指導や説明、ワークシートでの事前学習とは違った、生の声を聞けたことで、さらに職場体験や働くことへの興味・関心が高めることができました。

どちらの企業の方も働くということの根底には「人に喜んでもらいたい」ということがあり、それがやりがいや仕事を続けていくことにつながっていることを再確認できました。職種は違っても、取り組む姿勢や考えには「仕事」というものに対する共通点があるように思いました。仕事の内容についても詳しく学ぶことができ、大変勉強になりました。「宅配便は眠らない」「添乗200日」というハードなスケジュールの中、その大変さや苦労を越えた仕事のやりがいや喜びを教えていただけたように思います。生徒たちは、「働く」ことに対しての興味・関心だけでなく、さまざまな職種や仕事内容を理解した上での進路選択や将来自分の理想とする職業に就くために中学校3年間の学びが大切だと再認識し、積極的、主体的に物事に取り組む意欲の向上にも繋がったように思います。当日の生徒たちの反応は、初対面のためか、少しかたく、上手く質問に答えられなかった面もありましたが、感想の中にはお話をいただいた職種に興味がわき、進路選択の幅が広がった生徒も多かったようです。

社会に羽ばたく力をつける「未来教室」

3学年担任 菊地 祐太

3年生は自分の進路に向けて真剣に向き合い始める時期に、第一線で活躍されている企業の方をお招きして未来教室を開催でき、生徒にとっても大変有意義な時間となりました。たくさんの企業の方をお招きしての未来教室となりましたが、第3学年は、パナソニックとゼンショーホールディングスの方に授業をしていただきました。

それぞれの授業で、「なぜ働くのか」「社会に対してどう関わっていくか」などのお話をしていただき、生徒の「どのような進路を選択していくか」という悩みに対して参考になったように思います。また、変化への対応力が備わり、チャレンジしていく人になろうというメッセージも生徒に強く残ったように感じます。学校生活でも、失敗を恐れずチャレンジしていくことの大切さは伝えていますが、それが社会へ出てからも大切なことであるということを生徒が気付く良いきっかけとなりました。

授業後の担任間の協議では、映像や資料も豊富にあり生徒の興味・関心も高かった、講師の方の経歴や思いも聞けて良かったなどの意見のほか、もう少し生徒の実生活に結びつけて話をしていってもらえるとよかったという意見もありました。

社会人として、これから生徒が身に付けていってほしい力について、企業の目線から話をしていただけたことは大変貴重な機会となりました。このような授業を企画して下さり、ありがとうございました。

1学年生徒の感想文(抜粋)

《講師 株式会社テレビ東京 山田由美子様》

 

○私はテレビ関係の仕事に就職したいと思っています。そのため、今、勉強をがんばっています。どのようにすれば私の夢が叶うのか考えています。今回学んだ事をいかし、自分の夢を叶わせたいと思います。

○アニメやバラエティなどの制作の仕方やテレビ東京が経済に力を入れていること、発展途上国の人々を水で救う人や社会の中で一生懸命働いている人の事がよくわかりました。興味を持てばなりたいものになれるかもしれないと思い、自信がつきました。

○仕事は大変でつらいことが沢山あると思ったけど、話を聴いている中で、つらいことばかりではなく、楽しいこともあるんだと思いました。仕事には、楽しめたりすることがあるけど、その中でも責任は大切だと思いました

《講師 東日本旅客鉄道株式会社 新野善行様、小松能士様》

 

○JRに東日本以外にも種類があることを初めて知りました。昔と今とでぜんぜん仕事が変わっていることも知りました。私は、働くにはそれを好きになったり、楽しんだりすることが大切だと学びました。

○JRと聞くと「電車」というイメージがありますが、今回のお話で、他にもいろいろな仕事、役割があるのだと気付きました。私たちが知らない所でたくさんの事を行って、安心して電車を利用できていることを知りました。

○電車の事はあまり分からなかったけど、どういうことをやるのかが良く分かった。やっぱり男の人が多いのだなと思ったが、女の人も想像以上にいたのでびっくりした。

2学年生徒の感想文(抜粋)

《講師 ヤマト運輸株式会社 長濱博偉様、大関 誠様、鈴木久也様》

 

○品物が届くまでの仕組みがすごく大変でたくさんの人の手がかかっていることにおどろきました。こんな大変な思いをして配達してくれているので、もっと感謝ししないといけないなと思いました。

○いつも普通に宅急便を使っていたけど、夜もおそかったり、たくさんの荷物を運んだりしていて、とても大変なんだなと思いました。仕事のうれしさ、大変さなどがとてもよく分かりました。今回の授業で、仕事のやりがいをすごく感じることができたので、よかったです。

○私もけっこう荷物を送ったりしますが、どう送られているかがよくわかりました。早く届くのも夜遅くまで働いていただいているおかげです。雨の日もぬれないようにはいりょして、大変だけど、すてきな仕事だと思いました。

《講師 株式会社JTBコーポレートセールス 得本 直様》

 

○1年で200日くらいいろんなところに行って仕事をするなんて、すごく大変だなと思いました。修学旅行もずっと裏で支えていると聞き、それでうまく進行していけるのだから感謝しないといけないと思いました。また、貴重な体験ができるのはいいなと思いました。

○具体的にどのようなことをしているのか知らなかったけれど、今回の話でさまざまなことをしていることがわかりました。好きなことが仕事につながるのは、とても大切だなと思いました。将来の事を考えるときに役に立てたいです。

○添乗員という仕事が旅行会社に含まれていて、こんなに大変だということにおどろきました。朝は早くて夜がおそい生活なんて自分にはできないから、そこで働いている人はすごいと思いました。

3学年生徒の感想文(抜粋)

《講師 株式会社ゼンショーホールディングス 木村和彦様》

 

○ゼンショーという会社について、そして社会について分かりやすく楽しく説明していただけたおかげで、自分自身の未来と向き合うことができました。これからは、食事をするときなど、残さず、世界には困っている人がたくさんいるということを心にとどめておきたいと思います。

○働く大切さがよく分かりました。将来の夢はこれからも変わっていったりするので、チャレンジする心をいつでも持っていたいと思いました。今はどこでも国際的な働きをしていると聞いて、少しそういうことに興味があったので、聞けて良かったです。

○話がとても分かりやすく、知らなかったこともたくさん学べました。会社の仕組みや工夫、経済についてもよくわかり、また、会社の方々の熱意も伝わりました。今回の話を、自分の将来に役立てたいです。

《講師 パナソニック株式会社 山口大輔様》

 

○どんな人材が求められているかなど、詳しく教えていただきました。英語を勉強した方が良いというアドバイスもいただいたので、これからは、英語の勉強も頑張ろうと思いました。「変化への対応力の備わった人が必要とされている」と聞いたので、今のうちにいろんなことにチャレンジしておこうと思います。

○会社に必要な人は、何事にもチャレンジする人なんだなと思いました。自分は一人で何かをすることやチャレンジするのが苦手です。けれど、今のうちに何事にもチャレンジし、苦手なものを直したいです。

今日は、普段聞けない話を聞けてよかったです。

○パナソニックが電化製品だけでなく自転車や家なども作っていると聞いて、また、山口さんが全く違う分野に移って仕事をしたと聞いて、何事もチャレンジなんだなと思いました。これから、受験など大変なことがたくさんありますが、「チャレンジ」を大切にして生きていこうと思いました。