日  時2021年11月25日(木)13:30~15:20
学  校  名目黒区立第八中学校
実施学年2年生 3クラス(90名)クラス毎に2社の話を聞く
課 程 等総合的な学習の時間
実施内容キャリア教育「生き方教室」
協力企業株式会社三井住友銀行
  経営企画部 サステナビリティ推進室 松井悠貴翔様
日本水産株式会社
 CSR室 CSR課 畝尾規子様
読売新聞東京本社
 教育ネットワーク事務局 大石 暁様

「生き方教室」の感想

2年担任 西田 蓜島 阿部

【株式会社三井住友銀行様】

  講師の松井さんは、若い方でまだ講義に慣れないご様子でしたが、とても初々しく、比較的近い年齢のため、生徒達もリラックスしてお話を聞いていました。

 金融に関する系統立った知識のほとんどない生徒たちに、銀行の業務についてわかりやすく教えてくださったり、預金と投資の違いなどを具体的に説明してくださったりして、生徒たちも新しい知識を得ることができる新鮮で充実した一時間だったようです。

 仕事をする上で大切な能力は、みんなと手を取り合って協力していくことのできる力であること、そのためには、社会に出れば様々な人がいるということを前提に、自分の軸をしっかりともった上で多くの人に対応していく力が求められる、というようなお話を伺いました。

 本校の生徒たちのために、お力を貸していただきありがとうございました。

【日本水産株式会社様】

 講師の畝尾さんは、とても明るく、元気がある方で生徒の反応を引き出すクイズ形式の質問や考えさせる発問を随所にちりばめ、笑いを交えながら話をしていただきました。ニッスイのことだけでなく、自分がどのようにして入社したか、ニッスイの商品を例にして仕事がどのようにつながっているか、また、その仕事がどのような広がりをもっているか等をイラストや画像を使って分かりやすく解説してくださいました。

 特に、働くということや仕事をするということについて、畝尾さんから3点の視点を挙げていただきました。中学生にとって非常にわかりやすく、大切なことがユーモアを交えて話していただいたことで将来への不安ではなく、楽しみな未来になったことが生徒の感想からも伺えました。

 お忙しいところ本校の生徒のために時間を割いていただき、ありがとうございました。

【読売新聞東京本社様】

 本区では小中学生に一人一台のタブレット端末の支給がされているため、本校生徒も知りたい情報があればすぐに検索窓に入力して得られる環境にあります。それもあり、毎日学級には当日の朝刊が毎朝1部届けられていますが、手に取って読む生徒はほとんどおりませんでした。今回、講師の大石さんから、なぜ新聞を読むことが大切なのか、新聞を読むとどのような力が身につくのか、というお話をいただきました。新聞の読み方についても「つまみ食い読み」を提唱していただいたので、生徒も「すべてを読まなくていいんだ」と安心しつつも、「知りたい情報以外も知ることができる」という更なる利点を感じることができていました。そのため、翌日の学級用朝刊を手に取る様子も見られ、新聞を読んでみたいと、興味をもった生徒も多くおりました。

 お忙しいところ本校の生徒のために時間を割いていただき、ありがとうございました。

生徒の感想文から(抜粋)

【講師:株式会社三井住友銀行 松井悠貴翔様】

〇銀行はお金を扱っているということから、責任感があり堅苦しいイメージがありましたが、今回のお話を聞いて少しイメージがゆるみました。また、自分の「なりたい」や「やりたい」に素直になるために沢山の経験をし、自信をつけることが大切だと分かりました。私も何か勇気をもって今のうちに沢山の経験を積んで、将来に生かしていけるようにしたいと思いました。そして、自分のやりたいと思えることを仕事にしたいと思いました。

○私は苦手なことをするのが苦手です。でも松井さんは運動が苦手なのに陸上部に入部して努力したなんて、すごいと思いました。私は「目標があれば伸びるタイプだよー」と母に言われているのですが、肝心の目標が見つかりません。だから、松井さんのように強い人になりたい!や、かっこいい背中を見せたい!など、目標を持つために色々な経験をしたいと思いました。

○講演をしてくださり、ありがとうございました。学びの多い1時間でした。講演の中で印象深かったのは「自分の『やりたい』『なりたい』に素直になる」ということです。「周りの人に言われたから」とか「どうせ無理だから諦める」ではなく、努力をしようと思いました。もう1つ印象深かったのは就職活動では「その会社の仲間とどれだけ手を取り合ってやっていけるのか」が重視されるということです。今までのイメージが一変した瞬間でした。興味深い講演で、将来働くときに役に立つ情報を沢山得ることができました。

【講師:日本水産株式会社 畝尾規子様】

〇僕は「誰のために働くのか」という話が印象的でした。もちろんお金を稼ぐために働くので“自分”のためでもあるのですが、作った商品を買う“お客さん”、そして“その人の家族”のために働くことこそ仕事の本当の意義ではないかと感じました。仕事をするということは誰かの暮らしを支えるということにつながるということです。1人1人の大人がその意識で働くことで今の社会ができているので、感謝の気持ちを忘れないようにしたいです。

○本日は生き方教室にて「仕事をする」ということについてお話をしてくださりありがとうございました。「働くということ」についてみなんなで考えたり教えていただける機会はあまりなかったため、とても貴重な経験になりました。私は畝尾さんからのメッセージ、「興味、強み、ありがたみ」の「興味」が特に心に残りました。「何事にも興味をもって挑戦してみる。1度挑戦した中で苦手なことがあっても良い」と思うと、最初から決めつけずに新鮮な気持ちで取り組んでみようと思えました。また、「仕事はループでつながっている」という言葉を聞き、自分もこのループに入りたいと思うことができました。

○今回のお話の中で特に「私たちの生活は誰かの仕事で成り立っている」ということが心に残りました。「何気ない日常も誰かがどこかで仕事をしてくれていて、私たちはそれに支えられて不自由なく暮らせている」ということを当たり前と思ってしまうことが多いので、今は働いてくださっている全ての方々に感謝して過ごし、社会人になったら私も人の為に全力で働けるようにしたいです。また、今後、自分の強みを見つけていきたいと思いました。

【講師:読売新聞東京本社 大石 暁様】

○私は今まで新聞を読むことがあまりありませんでした。あるとしても、おばあちゃんの家に行って、ペラペラとめくって関心のあるところを読むという感じでした。ですが、今回のお話を聞いて、少しでもいいから読んでみようという気持ちになりました。また、新聞をつくるのにいろいろ工夫されていることを知りました。見出しをただ大きくするのではなく、10文字程度で書く、ぱっと見で分かりやすく、などです。私が一番びっくりしたのは、新聞を読むだけでいろいろなことが身につき、自分の考えづくりに役立つということです。また、主に、表現力、説明する力、発表する力、生きる力、人と接する力などが身につくということが分かって、もっと読みたいと気持ちになりました。

〇私は普段、新聞を読むことはほとんどないのですが、お話を聞いてとても興味を持ちました。特に朝刊1部にも約20万字が書かれているということに驚きました。毎日当たり前のように違う記事が読めるというのはとてもすごいことで、決して当たり前ではないのだと感じました。仕事のやりがいなどだけでなく、新聞のつくり方などの細かい分まで聞くことができて、良かったです。

○正直、先日の講座を聞くまで、ネットで知ること情報をわざわざ新聞を買って読む意味が分かりませんでした。しかし、講座を聞いて、新聞を読むメリットや「民主主義を支えるインフラ」であることを知り、新聞のポイントでもある信頼性に直結しているのではないかと思いました。これまでは「大人が読む難しいもの」と遠ざけていましたが、今は「中学生だからこそ読むべきもの」だと考えています。教えていただいた、気になる記事や興味のある記事の「つまみ食い読み」を実践しながら、ネットだけに頼らない習慣をつけ、今まで興味を持っていなかった「社会」についてたくさん知るようにしたいと思います。