日  時 2020年10月1日(木)13:30~15:10
学  校  名 渋谷区立上原中学校
実施学年 2年生 3クラス(100名)
  20名ずつ5つのグループに分かれ、各グループ2社の話を聞く
課 程 等 総合的な学習の時間
実施内容 キャリア教育
協力企業 三井住友カード株式会社
  経営企画部 サステナビリティ推進室 松村秀明様
  読売新聞東京本社
  教育ネットワーク事務局 石橋大祐様
 

日本水産株式会社 

 

CSR部 CSR課 畝尾規子様

  日本アイ・ビー・エム株式会社
  エンタープライズ事業本部 製造事業部 エレクトロニクス営業本部
  松川将士様
  東レ株式会社
  CSR推進室 中嶋 環様

「キャリア教育」講演の感想

二学年 学年主任 勝又伸明

 今回職場体験が中止になり、学年でキャリア教育を行い、まとめとしておやじ日本に調整していただき、5社の講演を聴くことができ感謝しております。

 感染症対策で学年を5グループに分けて20人程度でお話を聴くことで、有意義な時間を過ごすことができました。

 子ども達は、質問を多数出し、やはり各企業のお話に引き込まれていく姿が見られました。私達教員もできれば全部の企業の方のお話を聞きたいところでしたが、残念な思いです。

 私の担当であった日本アイ・ビー・エム様のお話を聴いた生徒たちは、エーアイについて、確信にせまる質問を次から次にして、驚きました。ハリケーンがせまったアメリカで、対策担当の方が、エーアイに相談し、対策案が出てくる動画には、びっくりしました。

 また機会がありましたら、講演に来ていただき、生徒と交流できることを願います。

 

生徒の感想文から(抜粋)

《講師:三井住友カード株式会社 松村秀明様》

○面白く、集中して聞きました。お話のカード会社の三大業務に「店などに、買物分析データの提供」とあって驚きました。人気商品がこういうデータによって決められているのでしょうか。また、日本人よりも外国人の方がキャッシュレス払いが多いという話にも驚きました。知らないことが多く、驚いてばかりでした。クレジットカードの使い方を学べたのも良かったです。使いすぎに注意というのは母親に聞いて知っていましたが、大人になったら気をつけたいです。

○松村さんのお話は終始面白かったです。カード会社は、お客様にカードを持ってもらうことだけだと思っていましたが、他にも、キャッシュレスのお店を増やしたり買物分析を自治体やお店に提供していることは知らなかったので驚きました。クレジットカードは便利だけれど同時に、金銭感覚がうすくなってしまうという怖さがあることも教えてもらい、とても勉強になりました。

○私は、お話を聞いて、「仕事」について思い直しました。お話を聞くまではただお金をかせぐだけだと思っていましたが、人のために、社会のために働くのだと知りました。多くの人が働いてこの日本を成り立たせているのだと実感しました。変わっていく日本にたくさんの会社が対応していくことで私達の暮らしをより良くしているのだと知り、働くことのすばらしさを実感しました。

《講師:読売新聞東京本社 石橋大祐様》

○新聞記者の仕事は「ぶらぶら歩くこと」というのが印象的でした。今までの記事を書く人というイメージが記事に書く内容を探す人に変わりました。家に帰って新聞を見ると今までよりも記者さんの努力が感じられました。どの記事も記者さんが「本当かどうか真剣?」に調べて書いたんだなあと思いました。あと、石橋さんの話で覚えたのは「質問すること」です。はっと気づかされました。質問しなければ分からない。質問したら分かり、それによって知識が、人生が豊かになるかもしれない。新聞記者の仕事の魅力を知ることができました。

○私が印象に残っているのは、有名人じゃなくてもみんな一人一人の人生にドラマがあるという言葉です。ものすごくなるほどと思いました。初めはドラマはだいたいがフィクションでノンフィクションは苦労した人だけと思っていたのですが、一人一人生きているだけでドラマで、それをさらに努力したらもっと良いドラマになるんだと考えさせられました。少しの話でこんなに考えが変わるものなんだと思いました。

○とてもユーモアのあるお話で、授業一時間分があっという間でした。お話で、最古のアリの話は、一つのスクープを新聞に載せるのがどれだけ大変かが分かりました。そして、読売新聞に載せたことで多くのところに情報が広がり、出会うことのなかった人たちをつながらせられるのはすごい仕事だなと思いました。何かとつながるためにはまず知る必要があるということを学び、多くのことを知っていきたいなと思いました。

《講師:日本水産株式会社 畝尾規子様》

○畝尾さんがすごくていねいにお話してくださったので、楽しく学ぶことができました。私が印象に残ったのは、一つの食品が私達の口に入るまでにたくさんの人々の手がかかわっているんだよ!ということです。開発から始まり工場づくり、お米づくり(焼きおにぎりの場合)、原料運び、つくる、検査などといういろんな人が関わっているということです。印象に残ったもう一つは畝尾さんからの3つのメッセージです。いろんなことに興味をもつ、誰にも負けないと言える強みをみつける、全ては誰かの仕事でできているありがたみを知る。本当に勉強になるコトばかりでした。

○普段は聞けないような、貴重な話を聞くことができました。お話を聞いて驚いたことがあります。一つ目は、給食や回転ずし、レストランや医薬品原料にもニッスイが作ったものが使われているということです。焼きおにぎりなどの食品は知っていましたが、回転ずしや医薬品のことは知りませんでした。二つ目は、焼きおにぎりなどの食品を私たちが買うまで、たくさんの過程があるということです。たくさんの人が協力してできてることが分かりました。最後に、三つのメッセージについて、私はだれにも負けないと言える何か(強み)を見つけようと思いました。今、夢はとくにないけど頑張ろうと思います。

○お話を聞いておどろいたことは、焼きおにぎりも商品を開発する人、工場をつくる人、お米をつくる人、容器をつくる人、検査をする人などたくさんの人たちが働いていることでつくられていることです。みんながどんな食べ物を食べたいのかを考えているのだと知りました。それと、自分はこれにしか興味がないと思わずにたくさんのことに興味をもって試していきたいと思いました。私は今は誰にも負けないと言える強みがこれといったものがありませんが、だんだんと自分の強みを見つけられるようにしていきたいと思います。そして、私が今普通に生活しているのも世界中の人が働いてくださっているからだと思いました。なので、全ての働いている人に感謝していきたいです。

《講師:日本アイ・ビー・エム株式会社 松川将士様》

○AIに少し興味があったこともあり、IBMの方のお話を楽しみに待っていました。特に印象に残っているのは、AIと人間の関わりについてのお話です。AIがすべての分野において人間に勝っている訳ではなく、むしろ人間の方が強いところもあるんだと改めて感じました。また、人間が指示しないと何もできないと知り、こわい印象はなくなり、逆に便利だと思うようになりました。これからどんどんAIが発展していく中での関わり合い方、人間がやっていくべきことなど、興味深いお話ばかりで、とても楽しかったです。私が大人になる時には、AIは今より更に発展していると思います。その時には、今回のお話を思い出し、上手に利用します。

○私は、今までAIというものにちょっとした恐怖感を覚えていました。携帯会社に人工知能を搭載したロボットがあり、いきなり動いたり話したりして、とても驚き、それ以来、怖いなと思うようになりました。ですが、お話を聞き、人の助けになることに使われていて、人工知能にもいろんな種類や役割があることを知りました。約30年後には、AIがこれまで以上に人間を助けたり働いたりするというお話がありましたが、人間の仕事がどんどん高度になっていることが楽しみだなと思いました。

○AIはとにかくすごいものというばく然とした印象があり、あまり関わりのないものと思っていました。ですが、お話をうかがい、AIはもっと仕事ができるようになってくることを知って印象は一変しました。AIが更に進化して様々な仕事がAIに置き換わって行くと聞いた時、急にAIを身近に感じました。一日一日進化していくAI、次々と移り変わっていく社会に伴い、私達もしっかり学び、成長していかなければならないと感じました。

《講師:東レ株式会社 中嶋 環様》

○考えたこともなかった素材についての説明がとてもわかりやすく、理解しやすかったです。講演を聞くまでは、素材は鉄や他の金属のように何の加工もせずに使われているものと思っていました。でも、講演を受けて、より良い素材を求めるために4万人以上の人が様々な役職をもって働いているということが分かりました。今まで身近に当たり前にあったものでも、多くの人が長い間工夫を重ねてできたものだということを身に染みて感じました。

○素材のことをくわしく知らなかったのですが、話を聞いて、よく分かりました。黒くてうすい鉄のような板にはとても驚きました。鉄と比べるととても軽く、比較しながらすごい会社だと思いました。授業で特に面白かったのは、どんな制服が欲しいかをみんなで検討したことです。友達と少し話し合いしながら考えた制服はとてもおもしろくユニークなものでした。「素材には社会を変える力がある」という話はその通りだと思い、共感できました。今後、色々な洋服などの「素材」を見てみようと思います。

○私は東レ株式会社がどのような仕事をされているのか知りませんでしたが、中嶋様はとても分かりやすくていねいに教えてくださいました。お話の中で、仕事場はただただ仕事をするだけではなく、仲間と一緒につくるチームワークや信頼なども大事だということが分かりました。そこから飛行機のように大きなものから自転車のように身近なもの、ヒートテックのように毎日使っているものの素材がつくられていることを知り、とてもびっくりしました。とても勉強になり、将来にもいかせることを学べました。