日  時 2020年2月7日(金)14:30~15:20
学  校  名 墨田区立寺島中学校
実施学年 3年生 4クラス(133名)クラス毎に1社の話を聞く
課 程 等 総合的な学習の時間
実施内容 キャリア教育 「未来教室」
協力企業 三井住友カード株式会社
  経営企画部 サステナビリティ推進室 松村秀明様
  日本アイ・ビー・エム株式会社
  袴田 淳様
  読売新聞東京本社
  教育ネットワーク事務局 石橋大祐様
  株式会社ゼンショーホールディングス
  人事部 人財開発課 江良拓哉様

   キャリア教育「未来教室」の感想

第三学年担任

 

1組 (株)ゼンショーホールディングス 江良様

仕事について一緒に考えていく時間にしよう、というお話が最初にありました。挙手で生徒の参加を促して下さり、生徒たちにとって親しみのある雰囲気でお話をして下さりました。身近な食に関するお話であったため、生活に即して考えることができたのではないかと思います。食料自給率についてのお話では、生徒たちから思わず「えー!」という声が出るなど、自分たちの食生活についての現状について新たな学びがあった様子が印象的でした。

 

2組 読売新聞東京本社 石橋様

取材力テスト、ということで用意していただいたメモ帳で生徒たちが序盤から楽しく参加させていただきました。石橋様の生徒たちの巻き込み方がとても上手で、笑いが絶えず生徒たちが楽しく授業を受けている様子が印象的でした。この学級は普段は意見交換などもあまり活発ではないので、生徒たちが笑顔で、真剣な顔つきで意見を発表し参加していたのが印象的です。中盤では新聞記者とはどんな仕事か、と生徒自身に考える機会をいただきました。「勉強も人生も、わからないことがどんどん聞いていくことが必要である」というメッセージも伝えていただきました。

 

3組 三井住友カード(株) 松村様

日本政府がキャッシュレスを進めていっている、という金融の視点から日本社会の現状を生徒たちに伝えていただきました。新型コロナウイルス、AI,巨大IT”GAFA”など、生徒たちの既存の知識を引き出しながら、日本国内の問題へとつなげて考えていただきました。キャッスレス決済が広がる未来の日本社会における注意点も伝えていただき、ただ単に便利なものであるというだけではなく、ツールとして気を付けていただかないといけないというメッセージも生徒たちにとっては響いたのではないかと思います。また企業が求める人材、ということで将来生徒たちが就職活動で必要となる要素をご説明いただき今後につながる学びとなったと思います。

 

4組 日本アイ・ビー・エム(株)袴田様

IBM社の開発した人工知能から難病患者を救っていく、というニュース映像を見せていただいたことは生徒にとって大変有意義だったと思います。身近なものではない人工知能が生活に即したものであるという認識を持てたようです。またワトソンとロボットのコラボレーションの映像も生徒たちには未来の生活への思いをめぐらせることができるよい機会であったと思います。AIを使って実際に何ができるかをグループで話し合い、その結果を発表し合うなど生徒たちが参加できるよう工夫していただきました。イノベーショントピック、ソリューションの結果、など普段使わないことばを使って短い時間の中で互いの考えをシェアすることができました。

 

全体を通してどの講師の方々もパワーポイントや動画を効果的に使っていただき、また生徒たちの生活の身近な場面から未来につながる社会問題へと問題意識を繋げていっていただけたのが印象的です。普段教科書や授業で学校の教員から学ぶのとは違い、社会の現場で実際に向かっている方々から現状を教えていただけたことは生徒たちにとって貴重な学びの機会になったと思います。おやじ日本の皆様には、お忙しい中、準備等で多岐に渡りご配慮いただきましてありがとうございました。

 

生徒の感想文から(抜粋)

《講師:株式会社ゼンショーホールディングス 江良拓哉様》

○様々な視点から物事を見たり、講師ご自身の経験をもとに世界に視野を向けていったりなど、短い時間の間に色々な事を考えました。自分が知っている当たり前なことが誰かにとっては当たり前ではない、また、その誰かによって知らない間に当たり前に支えられているかもしれないということを学びました。これから、自分の将来で多くの誰かを支えられるような人間に成長していけるようになりたいと思いました。

○今まで仕事に対する考えをこんなに深めたことがなかったので、驚きや新しい気づきが沢山ありました。特に、「色々な物の見方をする」というお話が印象に残りました。私はどちらかというと頭が固いので、今から色々な方面から物事を見るトレーニングをしておきたいと思いました。将来医療関係の仕事がしたいと思っているので、今回お話いただいたように、何か一つでも目標を持って人のために働きたいと思いました。高校ではそのために沢山経験を積んでおきたいと思います。

○今日のお話を聞いて自分の仕事などへの見方が大きく変わりました。これから高校生、大人になる上で、色々な仕事や活動、役割をにない取り組んでいくことになると思いますが、どんな事に対しても自分の仕事に責任と誇りを持って取り組むことが何よりも大切だと感じました。色々な視点から物事を考え、沢山の人の役に立てるような人になりたいと思います。今回学んだ事、考えた事をこれからに活かして、何事にも一生懸命に取り組んでいきたいと思います。

 

《講師:読売新聞東京本社 石橋大祐様》

○お話を聞いて、「ウソは書かない」「分からなかったら質問する」「大切なことは先に言う」「無理だと思ってもやってみる」の大切さを知ることができました。私は作文を書くのがとても苦手なので、石橋さんの話を聞きながら、石橋さんは何故、作文が得意なのだろうと考えていました。家では新聞を読むことがなかったので、これから少しずつ

でも読んで、作文のことを考えてみます。

○新聞記者は人と話すのが得意な人だと思っていましたが、そんなに得意でない方が新聞記者という職業についていると聞いてびっくりしました。そして、仕事は得意、不得意で決めるのは良くないことを学びました。僕は英語が好きなのですが得意ではないので英語に関係した仕事はできないと思っていました。しかし、今日のお話を聞いて、改めて将来英語の仕事につきたいと思うことができました。とても分かりやすく教えていただき感謝しています。

○私は最近、どんな仕事がやりたいのかを考えていました。しかし、考えるたびにこれは私に向いていないと、どんどん削っていって、結局、やりたい仕事が見つかりませんでした。今日のお話を聞いて、自分が苦手だと思っていることでも実際にやってみると楽しくできることがあることを知りました。今日の話を参考にしてもう一度考えてみようと思います。

 

《講師:三井住友カード株式会社 松村秀明様》

○今日は色々なことを学ばせていただきました。カードやキャッシュレス決済の仕組み、特にカード会社の利益については知らなかったため勉強になりました。また、キャッシュレスの利点、注意点も知れたので、これからカードを使うときは注意をしながら上手に現金の支払いと組み合わせながら活用していきたいです。松村さん自身の体験も、今後自分が仕事をするときに必ず役に立つと思うので、心に留めておき、今後に活かしていきます。

○僕の興味のある話を聞くことができた。僕は日本のキャッシュレス人口の割合が他国に比べて圧倒的に低いことが不満である。おそらく、キャッシュレス化のメリットを理解していない日本人が多いことが原因だ。基本的にはメッリトの方がデメリットよりも多いように思う。例えば、覚せい剤や政治家の裏金等、違法な金の流れを可視化し、抑制することができる。他にも、飲食店やコンビニ店では人件費を押さえられる。今の日本のキャッシュレス人口はわずか2%程度だが、この割合を上げていくことが景気回復につながると僕は思う。

○改めてカードについての理解を深めたとともに自分が将来どういうことをしていきたいのか考えられたと思います。将来、少子高齢化の時代を越えていくためにはカードが必要とされているので、自分がどういう目的で使っていくのかも考えていかなければいけないと思います。また、自分は映像の仕事に就きたいと思いますが、松村さんの話を聞いて、何のために映像を作り、それでどのようになっていきたいのかも、少しずつ考えていかなければならないと思います

《講師:日本アイ・ビー・エム株式会社所属 袴田 淳様》

○ロボットが人間の仕事を奪うと聞いていたので、ロボットは危険だと思っていましたが、今日の未来教室でAIが人の命を救った実例や講師のお話から、ロボットがあることで仕事がスムーズに進んだり、効率が上がったりと、人にとって良いことが沢山あることも分かりました。また、最後のグループでの討議で、人とAIとがより共存することができることがより深く分かりました。これからの将来、人とロボットが共存しより良い社会を築けるように、理解を深めていくことが重要だと思いました。

○私は、人間とAIが共存できる社会は正直難しいと思っていましたが、今日の授業を聞いて、私が思っていた以上にAIは便利で人間の役に立っていたので、AIに大きな可能性を感じました。AIが人間の仕事を奪ってしまうことについては、データの記憶や計算などはAIに任せ、人間は感性やセンスを活かしていけば共存できるのかなと思いました。今日の授業で、改めてAIの素晴らしさを知ることができ、これからの人生ではAIを活かしてより豊かで便利な生活を送りたいと思いました。

○僕は今回の授業を通してAIにできることも多いけど、たとえばミュージシャンの分野は人の心じゃないと分からないということや、同じ言葉を聞いてもその時の雰囲気で人間は返せるけどAIには雰囲気を読み取ることが難しいことなどがあって、まだ人間が必要になる仕事があることに安心しました。AIを最大限活用することによって人生を豊かなものにしていきたいです。