日  時 2017年11月21日(火)13:40~14:25
学  校  名 杉並区立杉並第四小学校
実施学年 6年生 2クラス(38名)合同
課 程 等 理科
授業内容 身近な食品のpHを知る
~ゆかりの色の変化による実験~
協力企業 三島食品株式会社
 研究所 高橋裕昭様、東北支店 和田知己様、
 開発本部 長井友美様、飯田貴子様

    

「ゆかりの色の変化を使った食育」の授業への感想

 6年担任 藤永 順子

11月21日、三島食品株式会社の方々をお迎えし、同社の「ゆかり」を使って食品のphを調べるという授業をしていただいた。「おやじ日本」の紹介で、同社が杉並区の浜田山にあること、そして広島にある本社の研究所がゆかりを使った食育の授業を展開していることについては、昨年度末に情報をいただいていた。6年生の理科の水溶液の性質の学習を終えると、ゆかりを使った今回の授業ができることを知り、興味をもって、今年度を迎え、縁あって今回の授業の運びとなった。
授業日当日は、広島・仙台・杉並から三島食品の方々に来ていただき、広島の高橋様を中心に授業をしていただいた。
始めに、本校の教員が、リトマス紙を使った水溶液の学習の振り返りを5分程度行った。その後、3種類の食品(チーズ・豆腐・生卵)にゆかりをかけて観察をした。
結果を待つ間には、糸こんにゃくにゆかりをかけ、かき混ぜる。みるみる青・緑色に変わる様子を子どもたちは楽しんだ。その後、レモン水をかけて、また混ぜる。すると色がまたもとに戻る。
色の変化の予想をし、発表した後、先にゆかりをかけて置いておいた3種類の食品の変化を観察した。学校における学習で、家から持ち寄った水溶液をムラサキキャベツの液で確かめた際に、卵の白身を調べていたことも参考になった。
変化は、おおかたの予想通り、卵の白身に色の変化が見られた。そして、「では、ゆでたまごでは?」という展開では、ゆでたまごも生卵も同じく白身に変化があることが確かめられた。
まとめとして、ゆかりは、アルカリ性の食品に対して色が変化することを知った。和田様が仮装変身して、子どもたちをひきつけ、漫画や、古今和歌集を引用して、ゆかりについてのお話をしてくださり、わかりやすかった。
「いろいろな食品にゆかりをかけることで色を変化があったら、教えてほしい」というお話に子どもたちは興味をそそられた。
最後に、質疑・応答をし、感想を発表し、本授業は終了した。
時間を有効に使う実験の順序、キャラクター変身、などテンポよく学習が進められ、わかりやすい学習であった。
食品に対する関心がさらに深まり、語源・歴史等への解説もあり、身近な「ゆかり」という食材のもつ意味を再認識できたことがよかった。
「ゆかりを通して、食品のph、そして理科を身近なものとしてとらえる」という三島食品の授業意図は十分達成されたと思う。
その一方、ゆかりと赤紫蘇との関係が、今の子どもたちにはピンとこないところがあるように思えた。教室で補足したが、家で赤紫蘇を使って、梅干を作る家庭が今、どれほどあるだろうか、と疑問にも思った。
日本の食生活の変容についても今後また子どもたちと考えていきたい。
よい学びの機会をいただいたことに心から感謝します。
三島食品株式会社のみなさま、おやじ日本のみなさま、ありがとうございました。