日  時 平成27年9月5日(土)11:45~12:35
学  校  名 目黒区立東山中学校
実施学年 2年生4クラス(158名)、3年生5クラス(166名)クラス毎に実施
課程等 総合的な学習の時間
授業内容 キャリア教育「生き方教室」
協力企業 2年生
  パナソニック株式会社
 CSR・社会文化部 事業開発室 山口大輔様
 ワタミ株式会社
 人材・ブランド本部 近藤 巧様 芦野恵理子様
 株式会社 三井住友銀行
 渋谷駅前支店 片岡武彦様、渋谷エリア支店 河村 卓様
 株式会社 ゼンショーホールディングス
 人事部 人財開発課 木村和彦様、阪田啓太様、鈴木希子様
3年生
 株式会社 幻冬舎
 編集・出版本部第三編集局 編集第一部 長濱 良様
 株式会社 エフエム東京
 編成制作局 延江 浩様
 ヤマト運輸株式会社
   南東京主管支店 人材育成課 福井健一様、秋山 緑様、遠藤 愛様
 株式会社 竹中土木
   技術・生産本部 技術開発部 東中邦夫様、山田修三様
 東日本旅客鉄道株式会社
   東京支社 総務部企画室 新野様

s-2年生① s-2年生② s-2年生③ s-2年生④ s-2年生⑤ 東山中3年① (1) 東山中3年② 東山中3年③ 東山中3年④ 東山中3年⑤ 東山中3年⑥

目黒区立東山中学校「生き方教室」の記録

第2学年担任

2年A組でパナソニック株式会社の山口大輔さんの話を聞きました。最初に自己紹介と、パナソニックの会社についての説明があり、話をしながらのクイズ形式の問題に生徒は楽しそうに参加していました。                           山口さん自身の仕事のことでは、入社して7年間開発に携わっていたのを、より身近に人の喜びを感じたい、社会に貢献したいという強い思いから、設計部署から社会貢献専門部署に移ったことを話してくださいました。また、そこでは部署を変えたことで、仕事で求められるスキルの違いから、想像以上の様々な困難に直面したお話も聞くことができました。それらを乗り越えられたのは、学生時代の様々な経験、それらから得た知識や技能があったからだそうです。クラブ活動で培ったコミュニケーション能力、猛勉強の末の苦手教科の克服、アルバイトで得た社会経験、趣味の旅行に没頭し色々な土地に出かける…など、その時々チャレンジしたことの全てが未来を生き抜いていく自分の力になるとお話してくださいました。                                先日職場体験を終え、「働く」ということを考え始めた生徒たちにとって、自分たちのことを振り返るよい機会になったと思います。

最後に、山口さんが実際にやっている社会貢献の一部を映像にて紹介していただきました。生徒たちにとって身近な浅草の雷門の撤去から新しいものをつけ替えるまでの映像で、興味を持って見ていました。                            ご自身の経験と、これからの社会で求められる力を、生徒にわかりやすく、身近に考えられるようなお話でした。生徒も「何事にも興味をもって挑戦してみることが将来のためになるという言葉がとても印象的でした。これからわたしも積極的に挑戦していきたいです。」と感謝を述べていました。

この度の「生き方教室」では4社の皆様にご協力いただき、これから将来のことを考えていく生徒に大変有意義な時間を過ごさせていただきました。改めて感謝を申し上げます。

第3学年担任

今年もおやじの日本の協力を得て、「生き方教室」を実施することができ、生徒たちは社会人の貴重なお話を聞きました。3年生は㈱幻冬舎、㈱エフエム東京、ヤマト運輸㈱、㈱竹中土木、東日本旅客鉄道㈱の講師の方々のお話でしたが、3年生は特に進路選択の学年のため、企業の方のお話は参考になったと考えます。私はE組の東日本旅客鉄道㈱、新野氏のお話を聞かせていただきました。主に 東日本旅客鉄道(株)がどのような事業をしている会社なのかを中心にお話が進みました。その中で生徒たちは、輸送だけが業務ではなく、事業の展開が街づくりを大きく変える力になることを学びました。旧国鉄時代のこと、その責任の上に現在の会社があることにも触れられましたが、社員として深い自覚、職業人としての真摯な姿に強い責任感を感じることができました。生徒たちにも伝わったと思います。また、会社を選ぶまで動機も含めて、働くことの意義は生計を立てるためだけでなく社会の一員として社会分業に加わり、社会の一翼を担っていくものであるという趣旨のお話もいただきました。この点に関してもう少しお話が聞けたらと思いました。

最後に、「生き方教室」を支援していただいた各社と講師の方々おやじ日本の方々に深く感謝いたします。

生徒の感想文から(抜粋)

《講師 パナソニック株式会社 山口大輔様》

演題 「私の会社と仕事のお話」

○私はこの生き方教室でチャレンジをたくさんすることがとても大切だと分かりました。何ごとにもチャレンジすることで自分が大人になり、会社で働いたときに役立つのだと思いました。お話では「商売は人に感動を与えるものである。」という言葉が心に残りました。将来、お金のためだけではなく人のためになることをしたいので、感動しました。

○今までは会社に勤めている人は皆同じような気持ちで仕事をしていると思っていましたが、今回のお話を聞いて、それぞれの会社には仕事の心構えがあり、常にそれを意識して働いているのだと知り、仕事とは奥が深いものだと感じました。子どものうちに色々なことに挑戦し、どんな職業についても生かしていけるようにしたいと思いました。

○ぼくは職場体験では公共施設に行ったが、今回、民間企業の方の話を聞いて、ひとくちに仕事と言っても様々な違いがあること、しかし、どちらにも共通していることは、人々が暮らしやすい豊かな生活を送るために働いているということだと知ることができた。仕事をすれば必ず苦労するし、違う部門への配置替えもある。何をしたいか、何をしなければいけないかを考えることが大事だと分かった。今後、私に必要なのは英語とチャレンジスピリッツ。覚えておきたい。

《講師 ワタミ株式会社 近藤 巧様 芦野恵理子様》

演題 「やりたいことを仕事にしよう」

○私にはしっかりとした夢がありませんでした。しかし、先日のお話を聞いて、夢を持つことはとても大切なことのだと知り、自分も「どんな夢、目標でも良いから、夢をつくろう」という気持ちになれました。カンボジアの子供たちの話を聞いて、私たちが何の支障もなく毎日学校で勉強し、遊ぶことができるのはすごいこと、恵まれているのだと感じました。この気持ちを大切にし、これからも勉強、部活を頑張りたいです。

○私は、お話を聞いて、将来の夢について考えることができました。私は将来「動物関係の仕事」につきたいと思っているのですが、最近、高校や大学のことについて悩んでいました。色々なことに興味を持つことが大切だと聞いて、その夢だけじゃなく、他のことにも興味を持って、その夢だけを追うのではなく、幅広くいろんなことを見つめてみようと思いました。また、将来自分がやりたいと思ったことに、日々一生懸命に取り組んで、悔いのないようにしていきたいです。夢に向かってがんばりたいと思いました。

○今日の話を聞いて、人間の生きる意味と生き方について考えました。カンボジアの子供達のことを聞いて、今の生活がどれだけ幸せかが分かったような気がします。そんな子どもたちの為に、僕たち恵まれている者がしっかり生き、その人たちのように苦しんでいる人を減らしていく努力をしなければいけないと思いました。

《講師 株式会社三井住友銀行 片岡武彦様、河村 卓様》

演題 「みなさんと銀行のかかわり」

○今回の講話を通して、銀行の役割の重要さに気づくことができました。中学生の自分は銀行についてあまり知識はありませんでしたが、講話を聞いて、銀行はお金を預けるだけではなく、貸し付けるということも学びました。話だけでなく、実際に札の数え方も体験でき、とても楽しい授業でした。まだまだ知らないこともたくさんあるので、今後、知識を深めて行きたいと思いました。

○お話をお聞きして色々なことを学ぶことができました。お二人の「銀行員」という仕事との関わりについてもよく分かり、それはどんな仕事にも通用することだと思いました。自分が将来利用する銀行についての基礎知識を学ぶこともできました。今回の生き方教室でお話をお聞きするまで無知だった銀行の仕組みや仕事の大切さを学ぶこともできました。

○私は今まで銀行についてよく知らなかったけれど、私たちの生活にかかわる大事な役割があるということを学びました。いつでも、どこでも引き出したり、振り込んだりできるのはすごいことだと思いました。また、実際にお札の数え方を練習したり、クイズをして、私たちと銀行の距離がぎゅっと縮まった気がします。もっとお金を大切にして、無駄使いしたり、安易に貸さないようにしたいと思いました。

《講師 株式会社ゼンショーホールディングス 木村和彦様》

演題 「未来教室」

○今回の授業で印象に残ったことがあります。それは、相手の立場になって考えるということです。このことは、小学校のときから言われ続けてきたことですが、今、振り返ってみると、なかなかできていなかったことに気づきました。これからの人生にも相手の立場になるということは重要になると思うので、普段の生活から相手のことをよく考えて生活していきたいと思いました。

○授業でクイズがありました。初めは「何についてのクイズだろう」と思ったのですが、その後で、見方を変えるとよいという結論が話され、とても説得力があり、参考になりました。今日の授業がなければ、今日教わったようなことは一生教わらなかったかもしれません。正直、僕は、「相手の立場に立って考える」ということが苦手で、トラブルを起こしがちなので、今日の授業を機会に、意識して直していこうと思います。

○今回の講話で、日本では食べ物が安全で食べたいときに食べられるのに、世界には食べられない国もあると聞き、普段の自分の生活にもっと感謝し、また、食べられないような国を少しでもなくなるようにしたいと思いました。また、会社は自分の考えだけを尊重するのではなく、相手の気持ちをよく考えてお互いがお互いをよく知ろうとすることでいい会社になることを改めて感じることができました。今日学んだことを将来私が仕事に就く時にも生かして、よりよい社会を実現したいと思いました。

《講師 株式会社幻冬舎 長濱 良様》

演題 「私がやっていること」

○私は本が好きですが、最近はあまり読めていなかったけれど、先生の生き生きとした話を聞いていくうちに、本が読みたくなり、夜に1冊読破しました。仕事はたいへんそうだったけれども、楽しそうに話されるのを聞いて、私も、楽しいと思える仕事に就きたくなりました。これからも、仕事を楽しめるように勉強をしていこうと思います。

○今回の「生き方教室」は「生き方を教わる」というよりも「生き方を考えさせられた」教室でした。本が好きな僕にはとても楽しい話で、その中で印象に残ったのは「編集者の仕事はドラマのようにキラキラした仕事ではない。」という話です。僕は「そうなのか」と思いました。質問タイムで「打合せは、飲んで食べているだけのことが多い。」と聞いて、ドラマと違ってギスギスした打合せはやらないんだと思いました。僕は今回の体験を頭のなかに留めておき、ドラマとは違う現実の世界で活躍できる大人になろうと思います。

○お話を聞いて、編集者の仕事は大変だけど、やりがいがあるということがよく分かりました。今回のお話の中で一番印象に残った、心に響いたのは「あいさつ」です。どんなにえらい人でもあいさつがしっかりできていないとだめなんだなと思いました。私はあいさつがあまりできていないので、意識していこうと思います。また、今の私には「これだ!」という夢や目標はないけれど、今回のお話を一つの参考にして見つけていきたいと思いました。

《講師 株式会社エフエム東京 延江 洋様》

演題 「ラジオはともだち」

○今日、ラジオについての話を伺って、番組をつくるには多くの苦労と工夫が必要だということを知りました。例えば、ラジオは目からの情報がないので、テレビに比べて伝え方が分りやすく、シンプルになっていると思いました。アナウンサーの伝え方も細かかったし、CMにはとてもインパクトを感じました。「ラジオは電車」という言葉も心に残りました。常に題材を探していることに驚きました。たった一瞬の放送ために何時間もかけるという苦労と、仕事に対する情熱がすごいと思いました。

○今回の授業でとりあげられたCMやニュース、中継などの話は初めて聞きました。「ラジオでは映像を送ることはできない。」一見するとテレビやインターネットよりも情報が少ないというハンディキャップにも見えることを、逆にラジオの長所にして番組やCMを作っている様子を知り、プロの技術だな、と驚かされました。個人と向き合おうとしているラジオの、メディアの中での異質さにも興味が湧きましたが、なにより、ラジオ会社の方々が日々の仕事生活を楽しんでいると聞き、嬉しくなりました。

○今回の講話では、ラジオのいろいろな特色にふれて、「ラジオとは?」ということについて深く知ることができました。その中で、深く考えさせられたのが「ラジオは地震」ということ、おもしろかったのが「ラジオは遊び」ということです。地震の時の生々しいアナウンサーの声や悲鳴からその地震の恐ろしさをダイレクトに伝わってきました。普段何気なく聴いていたラジオが、後で聴いたときにはすごく深く感じられるものになっていました。

《講師 ヤマト運輸株式会社 福井健一様、秋山 緑様、遠藤 愛様》

演題 「働くことについて」

○見せていただいたDVDで、私は感動すると同時に、仕事をするとこんな感動的なことに出会えたり、感謝されたりするんだと思いました。私は、仕事に対して、つかれるとか上下関係がすごくきびしそうと思っていて、マイナスのイメージがとても強かったのですが、今回の授業を受けてプラスのイメージへと変わりました。とてもうれしかったし、将来への希望がわいてきました。

○私が一番印象に残っているのはセールスドライバーと客とのつながりです。一生懸命に荷物を運んでいるドライバーに感謝のあいさつをする客とのつながりや、何げない日常に感謝し喜ぶドライバーの心の温かさに感動しました。私は今まで、生きていくためお金をかせぐのが働くことだと思っていましたが、DVDを見て、誰かと自分を幸せにするために働くのだと思うようになりました。将来やりたい職業はまだ決まっていないけれど、多くの人の役にたち、やりがいのある仕事に就きたいと思います。

○今回の生き方教室では、仕事の「やりがい」についてのお話が一番印象に残りました。人間だれしも働かなければ生活できません。そこに「やりがい」を見つけられなければ仕事がつらいだけになってしまい、続けられないと思います。私は、仕事を決めるにあたっては「やりがい」を持てる仕事を探す必要があると感じ、世の中にどのような仕事があるか調べようと思いました。

《講師 株式会社竹中土木 東中邦夫様、山田修三様》

演題 「土木という職業について」

○ぼくは土木について何をする仕事か知りませんでした。しかし、道路や運動場など、私たちが生活するうえでとても必要不可欠で、重要な役割の、なくてはならないものだと知りました。今回、働く人のお話を聞いて、必要とされている仕事をするというのは、同時にやりがいも生まれるという印象を受けました。僕は、今どんな仕事に就こうかなんてまったく予想もつきません。しかし、今回のお話を聞いて、やりがいのある仕事、楽しい仕事に就きたいと思いました。

○今回の授業を受けて、仕事につくまでに色々な経過を経ること、中、高、大学などで徐々に方向性が決まっていくことが分かりました。つまり、今やっていることが将来につながっていくということです。何かを見失しないそうにっなったり、すごい努力をしたり、色々あると思いますが、それが将来につながるということです。今、しっかりと意志をもたないといけないということなど、色々なことを今回の教室で学びました。

○私は、初めは「土木って何だろう」と思っていました。しかし、写真を見ると私たちの生活に欠かせないものばかりで、今までこれらをどのような人たちが作っているのか全く知らなかったことに気づきました。また、話だけでなく、実際にアーチ橋をつくる実験では、作る過程を見ることができたり、乗ってみたり、とてもおもしろかったです。また、「好きなことを仕事にすることも大事だけれども、仕事を好きになるのも大事」ということばが印象的で、これからの自分に生かしていきたいと思いました。

《講師 東日本旅客鉄道株式会社東京支社 新野様》

演題 「社会で働くことの意味と価値」

○私はこの授業を受けて、自分が就く仕事は後悔しないようにじっくり考えるようにしたいと思いました。私はこれから高校や大学へ進み、色々な経験を積み重ねていくと思いますが、将来何がやりたいかを自分と向き合ってじっくり考え、何をやれば一番楽しいか、社会に貢献できるかを考え、絶対に後悔だけはしないように、自分の将来を考え、決めていきたいと思いました。

○今日の生き方教室のお話はとても面白くて、夢がなく、将来のことが漠然としていた僕にとって、本当にためになるものでした。僕はデスクワークよりも人と接する方が好きなので、講師の新野さんように、ハキハキしゃべって、プレゼンテーションをしっかりできるようになりたいと思いました。まだ決めたわけではありませんが、将来は人と接する仕事に就きたいと思ったし、人の心を動かせるような人間になりたいと強く思うことができました。

○国鉄から民営化されたJRは、電車の運行だけでなく、アトレなどの駅ビル、環境への配慮、2020年のオリンピックに向けた活動など、様々な取り組みをしていることを知りました。利益だけでなく、お客様のため、町のため、社会のためにある会社だと感じました。講師の方が目をキラキラさせながらいきいきとしているのを見て、私も誇りに思う仕事に就きたいと心から思いました。また、「色々なことに興味をもって、たくさんの経験を積むことが必要だ」と教えていただきました。私も、まだ夢が明確ではありませんが、色々なことに興味をもって取り組みたいと思います。